香港資産運用奮闘記その他新興国 > アフリカの政府・金融機関、国際市場で起債続々
2007年04月17日

アフリカの政府・金融機関、国際市場で起債続々

湾岸エリアに注目していると、地政学的な理由からアフリカ大陸の経済情勢に敏感になってしまいます。
ドバイでカメルーンのバンカーにお会いした経緯もあり、アフリカへの興味が日々止みません。
→関連記事「ドバイにてカメルーン人の仏銀バンカーに出会う」

私みたいのになると、「賢い資産運用」というよりも「ただの海外投資バカ」という感じですが、
困ったことにそのバカさ加減は、日々勢いを増しています。。。

さて、本日の日経新聞国際面からの引用になります。
「アフリカの政府・金融機関、国際市場で起債続々・・・」

アフリカ諸国の政府や金融機関が、国際市場での外貨建て債券の発行に動いています。
ナイジェリアの銀行2行が今年に入って同国として初めての長期債券を発行。

また、ガーナが西アフリカ初となる政府債を近く発行するほか、ケニアザンビアも起債を検討中。
これまで先進国からの援助資金などに頼ってきたアフリカ諸国ですが、資本市場からも資金を調達し
自律的な経済成長を目指してはじめています。

                                    (↓国名をクリックすると外務省のデータに飛びます。)
ナイジェリア・ケニア・ザンビア・ガーナ






























上記4カ国中、ザンビア以外の3カ国の以下の都市にはドバイ国際空港からエミレーツ航空の直行便が飛んでいます。

・ドバイ〜ラゴス(ナイジェリア)週7便 所要時間約7.5時間
・ドバイ〜ナイロビ(ケニア) 週7便 所要時間約5時間
・ドバイ〜アクラ(ガーナ) 週5便 所要時間約8時間


特に、ナイジェリア、スーダン、ケニア、エチオピア、チャドなどの中部アフリカ地域は、UAEやカタールの企業、
中でも特に通信サービス、製造業、エネルギー関連業などが進出
しており、ドバイからその地域へのビジネス需要は
大型機材をデイリーで飛ばすだけの需要があるということです。

例えば、UAEの携帯・固定電話・ブロードバンドインターネットの総合通信サービス企業のエティサラート社(ETEL.AD)などは、
スーダンなどの通信ライセンスも取得し、アフリカや周辺各国への携帯電話事業の参入を目論んでいます。

Etisalat(エティサラート)

概要:UAE政府系の通信会社。携帯・固定電話・ブロードバンドインターネットの総合通信サービス
設立:1976年
上場市場:アブダビ証券取引所
証券シンボル:ETEL.AD
株価:AED 16.2(2007/4/17現在)
PER:5.84倍
利益成長率:16.80%(2003年)→18.97%(2004年)→305.02%(2005年)
時価総額:AED 80,858,250,000(約2兆6000億円程度)


ETISALAT













アフリカのお話に戻します。国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しによると、2007年のアフリカの実質成長率は6.2%で、
前年の5.5%を上回る見通しで、経済情勢はだいぶ好転しているようです。

上記のようなアフリカ主要国では、先進国からの多額の債務免除に加えて、石油などの高騰による
国家歳入の増加で、財政が大幅に改善し、各国とも起債環境が整ったということです。

また、南アフリカのランド債やランド通貨は日本の個人投資家にも大人気ですが、
この南アフリカ共和国では、黒人富裕層の大幅な住宅需要の増加により、ヨハネスブルクなどの大都市で
未曾有の建設ラッシュ
が起きているとのことです。

新興国投資としてのラストフロンティア(最後の辺境)と呼ばれるアフリカ大陸で、一部の人に注目を
浴びつつあるエリアなのですが、ファンダメンタルを考えるとまだまだ危険です。

アフリカ諸国はアジア新興国と違って、政治腐敗や部族間紛争、医療や衛生面の遅れなどによる疫病など、
この地域独特の要因があり、世界の経済発展から大きく取り残されています。

このような問題を根本的に解決する方向へ各国が向かえば、分散投資の一部として面白いのですが。



ナイジェリア(西のリーダー)

1億4000万人というアフリカ最大の人口と消費市場を抱え、また豊富な石油資源を持つナイジェリアですが、
IMFによると06年の経済成長率が5.2%、07年は6.4%の見込みとなっています。

パイプラインの破壊・事故など治安の悪化が原因で石油分野は伸び悩んでいる一方、農業を始め卸売・小売業、
サービス業など非石油分野が経済成長を牽引しています。


ケニア(東のリーダー)

東アフリカのリーダー格のケニアは、観光、建設、農業分野での成長が好調ですが、原油価格の上昇もあって、
2006年のGDP成長率は4.9%でした。2007年の経済成長は06年をさらに上回る5.1%と予測されています。

対外的にはケニア、ウガンダ、タンザニアの3カ国で構成される東アフリカ共同体(EAC:The East African Community)に、
ルワンダブルンジの2カ国が07年7月までに正式に加盟し、関税同盟にも参加する予定です。
実現すれば、EACは約1億人の巨大市場となり、通貨統合、経済統合への動きにも大きく弾みがつくと見られています。


とても面白そうですが、このあたりの国々はちょっと様子見ですね。。。
チャンスがあればいつでもって感じですが、まだまだ治安状況が悪すぎます。

また来月ドバイに行こうと思いますが、エミレーツ航空のチケットは、日本〜ドバイの往復料金に、
プラス4000円を追加すれば、以下の都市まで行くことができます。


アレキサンドリア、アンマン、バーレーン、ベイルート、カイロ、ダマスカス、ダンマン、ジェッダ、
ハルツーム、クウェート、マスカット、リヤド、サヌア、テヘラン


で、せっかくですから、プラス4000円を追加してアフリカ大陸初上陸!を果たそうと思い、
ドバイからスーダンの首都ハルツームまで飛んでみようかと思って、色々調べていたのですが、な、なんと

<<世界の暮らしにくい都市ワースト4>>

第1位 バグダット(イラク)
第2位 プラザビル(コンゴ共和国)
第3位 バンギ(中央アフリカ)
第4位 ハルツーム(スーダン)


・・・と、暮らしにくい都市第4位にランクする都市なので、さすがにやめときます(汗)
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