海外銀行口座の作り方その2 〜口座開設に紹介者が必要?!〜
2001年9月11日の同時多発テロ以降、外国人が海外で銀行口座を開設することは困難になってきました。
アメリカが世界の金融機関に対して、テロ組織に資金を提供したり便宜を図る事を防止するため、
オフショア口座(口座開設者の住所が現地にない預金口座)の開設を厳しく制限するようアナウンスしているからです。
テロ事件以前はどこの国でも口座開設の希望があれば、比較的自由に開設できましたが、
今では、口座保有者等の有力な紹介者がいない限り、口座開設ができなくなっています。
金融制度が根本的に違う
社会主義国(中国、ロシア、ベトナムなど)では、
紹介者なしで、しかも比較的容易に口座開設はできるようです。
※ちなみにベトナムは、株式口座の開設もできます。
しかしこういった国は、一度預金をするとその国の通貨以外に両替できなくなったり、
海外への持ち出しや送金に異常なほどの縛りがかけられるという不便さが付きまといます。
→関連記事「人民元に対する規制」
最も日本人の行きやすい香港では、基本的に紹介者なしで口座開設することはできません。
私は香港在住の知人にお願いしました。
現地に知人や友人がいない場合は、インターネットで紹介者を探すことになります。
インターネットで検索すると、本当に数多くのエージェントが出てきます。
エージェントは、紹介のみではなく、口座開設のサポート全般をお手伝いしてくれるようですので、
数万円払って利用してみる価値はあるかもしれません。
しかし、
「口座開設をサポートすると言って、紹介料を30万も50万も請求された。」
「口座開設後、200万円入金したはずが、誰かに引き落とされていた。」
などという被害も少なくないようですので、エージェント選びにはしっかりとした見極めが必要でしょう。
なお、HSBC香港に関しては、先月メールにて確認したところ、
英文のバンクリファレンスがあれば紹介者は不要になったというアナウンスもありました。
(
→AICのサイトでもそう記載されていました。))
これも、いつどこでどう変わるかは分かりませんが、
今現在、英文のバンクリファレンスがあれば口座開設可能ということですので、
シティバンクや新生銀行などに口座を持っている人は、トライしてみる価値ありかもしれません。
シティバンクと新生銀行は、英文のバンクリファレンスを作成してくれるという話を
どっかで聞いたことがあります・・・。(うる覚えですみません)
しかしその他の邦銀に行っても、きっと
「バンクリファレンスって何ですか?」
って逆に尋ねられてしまうので注意しましょう。
そんなときは↓このページをプリントアウトして銀行員に渡してください。
(
→過去記事「Q5.バンクリファレンスって何ですか?(’◇’ゞ」)
→次回へ続く「海外銀行口座の作り方その3 〜香港渡航前に準備するもの〜」
→関連カテゴリー「HSBC(香港上海銀行)」
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Posted by causeway_bay at 22:12│
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エントリー「相変わらず遅れた日本の銀行〓スキミング事件から〓」にも書いたように、...
比較的利用が簡単な海外の銀行【夜伽草紙】at 2005年01月20日 13:19
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日本の銀行のお粗末な対応についてはこれまで説明した通りだが、では海外の場合はどう...
キャッシュカードの不正利用に対する海外の銀行の対応【夜伽草紙】at 2005年01月23日 22:32
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香港資産運用奮闘記 さんのブログを先程拝見いたしました。丁寧に香港の銀行に口座を開設する手順が説明されていて、今後必ず必要になると思い、トラックバックさせていただきました。私は海外口座開設に関しては、まだまだ未熟なので、皆さんと共に意見交換し勉強していく所
海外口座について為になる記事【カウンセラーの株式投資を主とした勝つ投資】at 2005年02月08日 12:54
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銅鑼湾様
おはようございます。
インド株・・のasiandreamです
年末はコメントを頂きまして、ありがとうございました。
本年もよろしくお願い致します。
いやー、サイト勉強になります。
私はまだHSBCの口座を含め海外口座を持ってないので。
バンクリファレンスでいけちゃうんですね。
先日、日○シティのバイサイドの友達と、
香港のHSBCの話で盛り上がったとこでした。
今後もサイトを読ませていただいて、
少しずつ勉強していきます。
あと、ご質問なのですが、
●HSBCで香港株を運用する事で、
日本で購入して運用するのと相対的に
アバウトに何%くらいゲインできますか?
●2005年の香港相場は調整でしょうか・・・
最高値・最安値をつける月を予想されてたり
されてませんか??
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こういうブログの力によって一般の市民が「キャピタルフライト」の知恵を付けることが政府は一番恐れている状況なのではないでしょうか。
とか言う私も雀の涙の種銭をもって香港に行きたいです。
kz@銅鑼湾さんは外国と日本の金投資の「考え方の違い」みたいなのを感じませんか?
アジアでは街に金を売る店が多いですよね
一度金投資についての考えもお聞かせください。
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asiandreamさま、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。m(_ _)m
> いやー、サイト勉強になります。
> 私はまだHSBCの口座を含め海外口座を持ってないので。
> バンクリファレンスでいけちゃうんですね。
ありがとうございます。2005年はさらに頑張りますので、
今後ともどうぞよろしくお願いします。
バンクリファレンスは、ひょっとして今後邦銀でも浸透するかもですね。
ボーダーレスな金融取引を時代が求めていますからね。
そうなると、世界の銀行がもう少し身近になると思います。
ご質問の件ですが、
> ●HSBCで香港株を運用する事で、
> 日本で購入して運用するのと相対的に
> アバウトに何%くらいゲインできますか?
基本的には以下の部分で実質利回りがよくなります。
1.手数料の差
2.税金の差
1の手数料に関しては、HSBCでは現地手数料が売買約定金額の0.25%、
そして日本国内手数料と為替手数料はもちろんありません。
でも、1度でも売買があると、6カ月ごとにHKD100(約1400円)の
口座管理手数料が徴収されます。
なので、手数料だけ考慮するとUW証券のほうがちょっと有利かもです。
↓参考:打倒金持ち父さんの「中国株を取り扱う証券会社比較」
http://www5f.biglobe.ne.jp/~ossann/china_buy.html
でもUW証券は、香港ドルの交換レートがめちゃ高いですから、
その分を加味すると、HSBCのほうが多少有利かもです。
2の税金に関しては、香港では配当・キャピタルゲインとも無税です。
年間20万円以下の所得であれば、日本でも非課税にできますので、
配当金等は、実質まるまる受け取れるカタチになります。
(年間20万円を超える所得は、日本で確定申告&納税が必要です)
1と2を考えると、
・年間20万円以下の所得は、20%前後有利
・年間20万円超える所得は、手数料の差分有利、ってところでしょうか。
(細かな計算をしてないのでかなーりアバウトです。すみません。)
> ●2005年の香港相場は調整でしょうか・・・
> 最高値・最安値をつける月を予想されてたり
> されてませんか??
特に予想とか立てていませんが、まだ当分調整は続きそうですね。
人民元切り上げ観測も大きく影響すると思いますので、
その動き次第ってとこでしょうか・・・。
でも企業業績が悪化しているわけではないので、一時の調整と思い、
低調な相場そのものには全く悲観していません。
引き続きホールド&バーゲンセール狙いです。(^ー^)
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田中さま、コメントありがとうございます。
> こういうブログの力によって一般の市民が「キャピタルフライト」の知恵を
> 付けることが政府は一番恐れている状況なのではないでしょうか。
そうかもしれませんね。
「個人向け国債」の宣伝でもしておいたほうがいいかもですね。(^◇^;
> kz@銅鑼湾さんは外国と日本の金投資の「考え方の違い」みたいなのを感じませんか?
はい、大いに感じます!
ってことで、金に対する個人的見解を本日の記事にアップしてみました。
どーぞよろしくお願いします。m(_ _)m