テレビや雑誌でも取り上げられておりますが、ここ最近
偽造キャッシュカードの
被害者が急増しているようです。
なのに、
なぜか知らん顔を決め込む日本の銀行。
被害額を補償しないどころか、セキュリティの甘さも改善される様子は無く、
日本の銀行の信頼性がますます問われています。
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偽造キャッシュカードの被害は
「スキミング」と呼ばれる技術で偽造されます。
スキミングとは、「スキマー」と呼ばれる機器に盗み取ったカードを通し、
そのカードの
磁気データを読み取り、そのデータを別のカードに上書きする。
以前テレビで見ましたが、その間
ものの1〜2分の作業のようです。
「カードが盗まれてないから私は大丈夫だ」などと安心していませんか?
カードは盗まれていなくとも、カード情報が盗まれている場合があるのです。
例えば次のような場合です。
・サウナ等でコインロッカーに貴重品を預けて、あなたはサウナに入る
↓
・サウナでいい気分になってる間にロッカーをあけて財布からカードを抜き取る
↓
・スキマーにカードを通して、カードを財布に戻し、財布をロッカーに戻す
↓
・サウナからあがってきたあなたは、特に何も気づかない
どうです?怖くないですか?
サウナに限らず、
プールや温泉、
ホテルなどの更衣室、
マッサージルームなどなど
貴重品を身体から数分でも離す瞬間というのは誰でもあると思います。
偽造カード犯罪者集団は、その一瞬を狙ってスキミングするのです。
実際私は、一昨年の夏にクレジットカードのスキミングをやられました。
恐らく
プールのコインロッカーでカード情報を盗み取られたものと思います。
ある日カード会社の方から私の携帯に電話があり、以下のようなやりとりでした。
カード会社 | 「○○さまですね?今どちらにいらっしゃいますか?大阪ですか?」 |
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わたし | 「はぁ?東京ですけど。なんでですか?」 |
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カード会社 | 「東京ですか。大阪の家電量販店でお買い物されてないですよね?」 |
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わたし | 「はい、東京にいますから。大阪で買い物などしていません。」 |
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カード会社 | 「ただ今、○○さまのカードを使い、大阪のとある家電量販店でノートパソコンを3台購入されたというトランザクション(カード認証情報)がこちらに来たのですが、恐らくカード偽造の被害にあわれていると思います。」 |
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わたし | 「なんですとー?! w('○')w」 |
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カード会社 | 「とりあえず、このトランザクションはお止めいたします。」 |
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わたし | 「はい。。。で、ワタシはどうしたらいいでしょう?」 |
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カード会社 | 「カード情報が盗まれている可能性が大きいので、新しいカードを発行しなおします。早急にお手元にお送りします。」 |
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わたし | 「カード情報ってどこで盗まれるんでしょうかね?」 |
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カード会社 | 「最近、外出中にお財布を身体から離した事はありましたか?」 |
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わたし | 「う〜ん、記憶に無いですね〜。」 |
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カード会社 | 「例えば、コインロッカーとか?」 |
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わたし | 「あぁ、先週プールに行きましたが。ちゃんとロッカーの鍵閉めましたよ」 |
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カード会社 | 「コインロッカーの鍵は脆いんです。ピッキングですぐに開きます。ロッカーを開けて、カードをスキミングしてすぐに元に戻す。そんな犯罪が最近増えているんです。なのでコインロッカーも要注意ですよ。」 |
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わたし | 「あわわわ・・・。恐ろしやー。」 |
こんなやりとりを、カード会社のセキュリティなんとかかんとか部門という所の
担当者と行いました。
なんで、大阪の家電量販店のパソコン3台購入がストップかけられたと言うと、
1.私の日頃の消費行動(カード利用パターン)に大阪というエリアは考えにくい
2.私の日頃の消費行動(カード利用パターン)にPC3台まとめて購入は考えにくい
3.パソコン3台は明らかに換金性が高く、転売目的の可能性もある
・・・など、
私の消費行動のデータをもとに、カード会社のデータベースが、
トランザクションを受けた瞬間、瞬時に解析されるそうです。
というわけで、私はカード情報を盗まれたにも関わらず、
被害額ゼロだったのです。
セキュリティ面では、「カード会社さすがだ」と思いました。
でも、個人的な消費行動がデータベースとして管理されているのには、
ちょっとびっくりもしましたし、なんか嫌な気分でもありますね。
カード会社はセキュリティ管理にかなりの人員とお金をかけていますので、
クレジットカード偽造は徐々に減りつつあるようですが、
キャッシュカード偽造は着実に(というか急激に)増えているようです。
全国銀行協会によると、偽造キャッシュカードによる被害額は、
2001年度は、被害件数1件、被害総額1900万円だったのが、
2004年度は、被害件数122件、被害総額4億6100万円まで膨れ上がったそうです。
キャッシュカードで現金を引き出そうとしたら、何か残高がおかしい。
通帳を記帳してみてビックリ!
100万、100万、100万、200万、99万、100万、200万、・・・・・・・・・。
1週間で計十数回、ATMから計960万円が知らぬ誰かに勝手に引き出されていた!
こんなことがあったら、ビックリどころの騒ぎではないですよね?!
でも、実際にそういった被害者が100人以上もいるんです。
こういった被害者と、銀行側との裁判がいくつも行われているようです。
でも、口座開設のときに受け渡される
約款(規定集みたいなもの)には、
「カードの偽造、盗用があっても生じた損害に当行は一切責任を負いません」
「不正使用があっても、当行は一切責任を負いません」
などと書かれてあるらしいので、銀行側は
「うちには責任は無い!」の一点張り。
でも、
カード情報のセキュリティが甘く、
異常な取引があっても何も言わず、
預金者が自分で気付くまで全く連絡もしない。という銀行の姿勢はどうだ?!
少なくとも、前例のクレジット会社のように、異常な取引があったら即座に
利用者に連絡をしてくれるノンバンクのほうがずっと利用者に優しい。
偽造キャッシュカード被害の対策・預金者への補償などに関して概ね銀行は、
「金融庁から正式な要請があったら検討する」と言っているようです。
・・・って、また金融庁かい?!これじゃいつまでたっても解決しないわな。。。
→過去記事「スイカ、エディ、電子マネーの利用額上がる(金融庁ネタ)」
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Posted by causeway_bay at 07:45│
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