香港資産運用奮闘記ASEAN・極東 > シンガポールが、IT競争力初の世界1位に
2005年03月11日

シンガポールが、IT競争力初の世界1位に

世界経済フォーラム(WEF)が9日発表した情報技術(IT)分野の競争力ランキング、
「世界IT報告書04〜05」によると、シンガポールは4回目の調査で初めて1位になりました。

→参考サイト「WEF:Singapore overtakes US to lead Global IT Report」

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世界経済フォーラム(WEF)が発表したIT競争力ランキングは以下のとおりです。

【Global Information Technology Report 2004-2005 Country Rankings】

1. Singapore
2. Iceland
3. Finland
4. Denmark
5. US
6. Sweden
7. Hong Kong
8. Japan
9. Switzerland
10.Canada
11.Australia
12.United Kingdom
13.Norway
14.Germany
15.Taiwan


Global Information Technology Report 2004-2005 全ての順位(104カ国)はこちらから

今回の調査は104カ国・地域が対象で、

(1)政府規制やマクロ経済環境
(2)個人、企業、政府の対応度
(3)ITの現在の利用度


・・・などをネット化準備度指数(NRI)として数値化したものです。


前回首位だった米国は5位へ転落、アジアでは香港、日本が初めてトップ10入り。
インドネシアも73位から51位と大幅に順位を上げました。

シンガポールは1回目の2002年調査で8位。03年3位、02年2位と順位を上げていました。

競争力ランクを担当するエコノミスト、ロペスカルロス氏は、
「シンガポールは教育制度の質の高さ、電話・インターネットの利用料金の安さなどが際立った」と指摘。
政府調達でのIT活用や、一貫した普及政策も大きく評価されています。

情報通信開発庁(IDA)は、
「シンガポールのパソコン保有率は全世帯の74%。65%がインターネットに接続し、
そのうち3分の2がブロードバンド(高速大容量)通信を利用している。
携帯普及率も92%に上昇。政府サービスのうち1600がオンラインで利用できる」とコメントしています。


アジア太平洋では香港が7位、日本が8位と前年から躍進。オーストラリアと台湾も20位以内を確保しています。
中国は前年の51位から41位インドは45位から39位に順位を上げています。

中国のインターネット利用者は2004年12月31日までに、前年比で約8%増の9400万人に達しています。
そのうちブロードバンド利用者は4280万人、ウェブサイト数は約67万サイトになりました。
→関連記事「中国のインターネットユーザー9400万人突破!」


また、インド政府は2008年までに世界随一のIT先進国になるために、国家政策として目標を設定していますので
インドは今後、さらに大きく順位を上げてくることでしょう。
→関連記事「インド政府のITビジョン」


上位に北欧諸国がランクインされているのも目立ちます。北欧諸国の競争力の高さも侮れません。
北欧諸国は、インターネットの普及率ではアメリカより先を行っていると言われています。
IT革命は、ユーロ経済の今後の勢力図も大きく変えていくでしょう。
→関連記事「Fidelity ノルディック(北欧)ファンド」


このIT競争力は、金融・情報インフラの分野では不可欠な部分です。
アジアでは、シンガポール・香港が上位に食い込んでいますが、今回のWEFの評価が、
「金融・情報部門の最先端を行っている」と言っても過言ではないでしょうね。

シンガポールも香港も、世界有数の金融自由都市で、しかも英国の長い統治時代を経ているため、
金融インフラ、情報インフラ、法整備などがしっかりしています。
それだけに、金融機関への安心度や使い勝手の良さは抜群なのです。
→関連記事「海外銀行口座の作り方その1 〜どの国で開設するのがよいのか?〜」


目覚めよ日本―リー・クアンユー21の提言
 ・シンガポールに繁栄をもたらしたリー・クアンユーが日本人に向けて提言。
 ・シンガポールを公園のように美しい近代国家(ガーデンシティ)にした裏話。
 ・1960年代、資源なし、希望のもてない多民族社会は、マレーシア連邦からも
  「足手まといだ」と見捨てられた。しかし彼は「近代都市」の未来像を見た。


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