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2005年03月12日

よいファンドを選ぼう!その2 〜ファンドパフォーマンスの基準はベンチマーク〜

前回で、ファンドの利回り(トータルリターン)を解説しました。
優れたファンドは、「やはり利回りの高いファンドだ!」と思うでしょう。

しかし、星の数ほどあるファンドの世界では、絶対的な利回りの比較は、
「優れたファンド選び」の比較の上では、あまり重要視できません。

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というのは、利回りというのはあくまでも過去の運用結果であり、
「インド株ファンド利回り20% vs ブラジル石油ファンド利回り10%」を比較しても、
市場が全く異なりますし、リスク度合いも全く異なります。
→関連記事「BRICsのGDP」

単に利回りが高いからと言って「インド株ファンドが優れている!」とは言えないのです。
今後の市場の動きによっても、利回りはまた大きく変わってきますから。

利回りよりも重要なもの。それは、ベンチマークと比較することです。
ファンドパフォーマンスの基準として一番重要な要素がベンチマークです


【ベンチマークとは?】

ベンチマークとは、「測量などの基準点」という意味合いの言葉で、
日本の株式市場で一番よく知られているベンチマークは、みなさんよくご存知の日経平均株価(日経225)です。
これは、日本経済新聞が日本の代表的な企業225社を集めて作った株式市場の指標ですね。

それ以外にも、TOPIX(東証株価指数)、日経店頭平均(店頭公開株の指標)など色々とあります。
米国株の代表的なインデックス指数は、ダウジョーンズ工業株30、S&P500、などがあります。

このようなベンチマーク(インデックス指数)はありとあらゆるジャンルで作られています。

日本株でいえば、日経平均ばかりでなく、建設、金融、流通など、それぞれのジャンルごとにも
固有のベンチマークが用意されているのです。

そして、ファンドパフォーマンスの評価は、こうしたベンチマークに対する偏差によって評価されています。


【どっちがいいファンド??】

さてさて、例えば、下のグラフの2つのファンド、
Aファンドは、「パフォーマンスは上がっているが、常にベンチマークを下回っているファンド」
Bファンドは、「パフォーマンスは下がっているが、常にベンチマークを上回っているファンド」

ファンド比較 どちらがいいファンドかな?両者を比較すると、「Aファンドを買った人が得をした」ことは明らかですが、
「優れたファンドはBファンド」なのです。


Aファンドは、同じ市場の指数、ベンチマークに対していつも負けている。
・・・運用能力が低い

Bファンドは、ベンチマークに対していつも勝っている。
・・・運用能力が高い

悲しいかな、こんな評価がなされます。('〜';


しかし、私たち個人投資家が求めているものはベンチマークとの比較なんかより「とにかく儲けさせてくれ!」
ってことでしょうから(笑)、とにかく目先の値上がりを求めてしまいがちなのですが、
中長期運用を考えたファンド投資の場合、そのファンドマネージャーの手腕が問われます。
(基本的にファンドは、短期売買には向いていません)

インデックス指数に負けてる運用を続けるファンドマネージャは、中長期的な投資を考えた場合先々不安です。
わざわざ高い手数料を払ってまでファンドを買うという意味が分からなくなってきてしまいます。

しかし、インデックスに勝ってる運用を続けるファンドマネージャは、中長期的視野に立った場合、
市場そのものが回復に向かえば、ファンドの価値は大きく上昇してくるでしょう


【HSBC GIF インディアンエクイティの場合】

では今回も、HSBCアセットマネジメントが設定・運用している、
PDF形式ファイル HSBC GIF(Global Investment Fund)インディアンエクイティを例に見てみましょう。(^ー^)
→関連記事「インド株のファンド」

太線がこのファンドのパフォーマンス、点線がベンチマークです。
Indian Equity パフォーマンス












これがココで言うところのいいファンドです。常にベンチマークを上回った、優秀なファンドです。
ベンチマークを下回ったことはありませんし、パフォーマンスもgoodです。インドの経済成長も考慮すると、
今後とてもたのしみなファンドですね〜。(^ー^)
→関連記事「インドの若年労働者層が世界を揺るがす?!」

このファンドのベンチマークは「S&P IPC」というインデックスです。

次回は、「よいファンドを選ぼう!その3 〜ファンドのコスト〜」です。


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    この記事へのコメント
  1. こんばんは〜。ポチッとしに来ました。(笑)

    確かにAのようなファンドが多すぎますよ。ベンチマーク

    が右上がりの時は普通に素人が考えても運用利回りは高くて

    当たり前でファンドマネージャーの能力ではないのではと。

    まあ、右上がりでも運用成績がマイナスになるのもあります

    からね。ひどい話ですが、、、。
    Posted by 寅蔵 at 2005年03月12日 21:50
  2. こんばんわ。ファンドの評価とても参考になります。
    投資信託は、手数料をたくさんとられるので
    あまり良いイメージはないのですが・・・。

    外貨建てで、元本確保型のファンドとかあると
    聞いてるのですが(為替リスクはあり)
    、リターンは平均どの程度あるのでしょうか。
    (堅い部類のもので良いのですが・・・)
    Posted by 奈良野大仏 at 2005年03月12日 23:07
  3. うーん、二回にわたる説明、有難うございました。
    どうしても株のようにグラフだけを見て高い安いと判断してしまいます。
    又インドファンドのように過去に買わなかったことを悔いたり、
    今更買いに行って良いのかと考えてしまいます。
    要するにファンドの中身の将来性、購入する時期、基準からの乖離等、総合的に判断しなければなりませんね。
    ファンドは好成績なのに自分が購入した期間だけ下がっていたら本当にシャクです。
    Posted by akaba at 2005年03月12日 23:57
  4. 寅蔵さん、いつもポチッとありがとうございます(笑

    > 確かにAのようなファンドが多すぎますよ。ベンチマーク

    日本のファンドは、ベンチマークを下回っているファンドが
    多いようです。

    一応値上がりしてば、投資家は文句を言わないと思いますが。
    でも高い手数料を払っている意味が分からないですよね。
    Posted by kz@銅鑼湾 at 2005年03月13日 14:17
  5. 大仏さま、こんにちは!(^ー^)

    > 投資信託は、手数料をたくさんとられるので
    > あまり良いイメージはないのですが・・・。

    僕も最初はそんなイメージでしたね。
    恐らく日本人の株投資家はほとんどそう思っているでしょう。

    でも、海外のファンドを調べれば調べるほど、
    ファンドの優れた部分が段々分かってきました。
    海外のファンドは、ほんといいです。

    大仏さんも、早くHSBCに口座開きましょう〜☆

    元本確保型買ったこと無いので、まだよく分かっていませんが、
    またちょっと調べてみますねー。^^
    Posted by kz@銅鑼湾 at 2005年03月13日 14:20
  6. akabaさん、こんにちは!(^ー^)
    いつもご愛読ありがとうございます。

    > 又インドファンドのように過去に買わなかったことを悔いたり、
    > 今更買いに行って良いのかと考えてしまいます。

    そんなakabaさんには、HSBCのマンスリー積み立てで、
    ドルコスト平均法での購入をおすすめします。

    私も、インド株ファンドは毎月積み立てていますが、
    毎月定額分での購入なので、
    「基準価格の安いときにたくさん購入し、高いときに少しだけ購入」
    というスタイルです。

    なので、時間が経てば経つほど、買値平均が安くなっていきます。


    Posted by kz@銅鑼湾 at 2005年03月13日 14:26

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