香港資産運用奮闘記よいファンドを選ぼう! > よいファンドを選ぼう!その4 〜純資産額が大きめのファンドがよい〜
2005年03月13日

よいファンドを選ぼう!その4 〜純資産額が大きめのファンドがよい〜

前回で、ファンドの手数料のお話をしました。
運用会社が得られる信託報酬は、目安として最低0.5%はかかります。

例えば純資産額10億円のファンドであれば、年間に500万円の信託報酬が運用会社の懐に入ります
しかし、よーく考えてみましょう。('〜'?

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純資産額10億円のファンド、そこから運用会社は年間500万円の報酬が得られますが、
そこからファンドマネージャーの人件費、運用チームの人件費、その他間接費や必要経費を考えると、
年間500万円ではやっていけるわけがありません。言うまでも無く採算割れです

ちなみに日本のファンドですが、
野村アセットマネジメント投信、全198本のうち、56,6%のファンドが採算割れ。
日興投信、全169本のうち、68,6%のファンドが採算割れ。
大和投信、全194本のうち、なんと71,6%ものファンドが採算割れ。
だそーです。

日本の安楽死ファンドの実態











日本のファンドを購入すると、なんと半分以上の確率で採算割れファンドを掴まされてしまいます

こういうのはいわゆる「安楽死ファンド」と呼ばれているそうです。
→ゴミ投資家のための海外ファンド入門から引用


【安楽死ファンド】

赤字垂れ流しのファンドですから、積極的な運用もできるはずがありません。
積極的な運用が出来なければ、解約も相次ぎます。解約が相次げば、純資産はまた目減りしていきます。
純資産が目減りすれば、さらに運用に支障がきたします。といった悪循環に陥ります。

設定後数ヶ月経過した段階で「資金が思うように集まっていないファンド」は、言ってみれば
「お前はすでに死んでいる!ひでぶっ!!」状態なのです。


純資産100億円のファンドであれば、運用会社は年間5000万円の報酬が得られます。
しかし、国際舞台で大活躍する優秀なファンドマネージャーは億単位の報酬を得ているそうですから、
その他の間接費や必要経費も考慮すると、年間5000万円ではまだちょっと物足りない気がします。

しかし手数料率が1%になれば、1億円が運用会社の懐に入る計算です。
なので、「純資産額と手数料率のバランス」も優れたファンドを見分ける上で必要な要素です。

さらに、純資産額500億円のファンドであれば、ファンドマネージャーも運用会社もウハウハですね。
純資産額500億円以上のファンドは、相当優秀なファンドマネージャーが運用していると思います。


【純資産額100億円以上のファンドを買おう!】

新しくファンドの購入を検討されている方は、純資産額10億円程度の「安楽死ファンド」は避けなくてはいけません
多額の資金は集めたものの、結局何一つまともな運用をせずに仮死状態に陥っているファンドですから、
大切なお金を預けるにはリスクがありすぎます。('ー';

前回までのお話の中で、パフォーマンスベンチマーク手数料などもファンド選びの重要な要素ですが、
純資産額(Fund size)がある程度大き目ののものを選ぶということも大切です。

あくまでも目安ですが、純資産額100億円以上のファンドであれば、まぁ安心ではないでしょうか。
ファンドを選ぶ際には、純資産額(Fund size)100億円以上のファンドを買いましょう


【HSBC GIF インディアンエクイティはどうか?】

ではまたまた、HSBCアセットマネジメントが設定・運用している、
PDF形式ファイル HSBC GIF(Global Investment Fund)インディアンエクイティを例に見てみましょう。
→関連記事「インド株のファンド」

Indian Equity ファンドサイズ








Fund detailsFund sizeの欄を見てみましょう。
「Fund size:25億9383万米ドル」

円換算で、純資産額2700億円以上の超大型ファンドです。文句なしのお金持ちファンドです。
HSBCアセットマネジメントも、ファンドマネージャーもきっと大儲けでしょう。
こういった、大型ファンドを選ぶのもよいファンド選びの1つです。(^ー^)

ちなみにこちらも、純資産額2000億円以上の超大型ファンドです。
→関連記事「Merrill Lynch ワールド・ゴールド・ファンド」



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    この記事へのコメント
  1. kzさん、おはようございます。

    安楽死ファンド・・怖いですね〜。でも、kzさんのおかげでこれからはファンド選びの指針がひとつ増えて一安心です。やっぱり、日本のファンドはあまり芳しくないんですね。一昔前の野村日本株戦略株ファンドも大失敗だったみたいだし。

    こらからもファンド特集楽しみにしてます!

    アキ
    Posted by カウンセラーの株式投資を主とした勝つ投資ノウハウ at 2005年03月14日 09:43
  2. アキさん、こんばんは!(^ー^)

    安楽死ファンド、掴まないように気をつけてくださいね。
    日本のファンドは、年寄り達からどんどんお金を預かっていただくとして、
    我々は将来のために真剣に運用しなくてはなりませんからねー。

    > こらからもファンド特集楽しみにしてます!

    海外ファンド、もっと研究してみますのでお楽しみにしててください!
    Posted by kz@銅鑼湾 at 2005年03月14日 22:03
  3. 純資産額からのファンド選別、なるほど!勉強になりました。
    私はこれまで手数料が理由で株式ファンドは買ったことがなく、日本株はもちろんのこと、中国株でも個別銘柄を独自に組み合わせて買っています。でも最近はインド株をきっかけにファンドにも興味が沸いてきたところです。
    邦銀の勧めるファンドも、冷やかしに行ってみてもいいかも。(^^;
    今後も海外ファンド特集も楽しみにしています。
    Posted by yukihirh at 2005年03月14日 22:50
  4. 4回シリーズ有難うございます。
    直感で買ってしまったファンド、Freestyleの毎月のFeeが高く、GEMの運用がベンチを下回っていることも判りました。
    規模も小さすぎます。
    今回は本当に勉強になりました。
    Posted by akaba at 2005年03月14日 23:23
  5. yukihirhさん、こんばんはー!(^ー^)

    純資産額からのファンド選別、あくまでも目安ですがね。
    きっと小さなファンドでも儲かってるものもあるでしょう。
    でも、やはり純資産額が大きい方が運用に幅が出ますからね。

    インド株ファンドは、ちょっと最近過熱気味感もあるかな。
    なんか中国株同様、また流行ってきたような(笑)

    僕的に、せんじつ記事に書いた「ノルディックファンド」とか
    よさそうな気がするんですが・・・。

    Posted by kz@銅鑼湾 at 2005年03月14日 23:43
  6. akabaさん、こんばんは!(^ー^)

    いや、直感がなにげに大切で、僕も結構直感を頼りにしますよ。
    それに、akabaさんみたいに色んなものを少しづつ買うのが、
    勉強にもなるし、リスクも分散されるし、いいと思います。

    ASIA FreestyleもGEMも、僕は記事に書いただけあって
    とても面白そうだと思うし、いずれ時期を見て買うと思います。

    ただ、今お金が無いんですよね〜〜(涙)
    Posted by kz@銅鑼湾 at 2005年03月14日 23:55
  7. kzさん。こんにちは。
    「パフォーマンスの良いファンド」=「ファンドサイズ大」なのか?
    この定義についていろいろな意見があるようです。
    Alternative TIMESさんのこのブログ。大変興味深いです。
    http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/7893935

    またヘッジファンドについては必ずしも大きい方が良いとは限りらないようです。

    本年はいろいろとお世話になりました。
    小泉さんではありませんが生涯忘れられない年となりそうです。
    来年もよろしくお願いします。
    Posted by スマイリー at 2005年12月29日 20:27
  8. スマイリーさん

    こんにちは。コメントありがとうございます。
    サイズの大きいファンドは、あくまでも「選択の目安」です。
    初心者がファンドを選ぶ際のひとつの目安となるでしょう。
    なぜならば、運用の幅を持たせられるからです。

    「サイズの大きいファンド」=「絶対に良いファンド」
    ではありません。

    あと、一昔前の戦略ファンドはサイズはデカイですが、
    あれはもうでか過ぎて、ファンドとしての適正サイズを
    逸脱してしまっています。

    いざマーケットのトレンドが変化してきたときに、
    身動きがとれず、「舵の取れないタイタニック号」と同じです。

    こちらこそ今年もどうぞよろしくです!^^
    Posted by kz@銅鑼湾 at 2006年01月22日 10:25
  9. う〜ん、勉強になります!
    私の知らないことばかりです。
    参考にさせていただきます。
    Posted by AHLまん at 2009年04月19日 23:46

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