今秋に富裕な資産家向けの
プライベートバンキング(PB)子会社を設立し、
資産運用先として
絵画やクラシックカーなど超高級車も仲介するようです。
手数料収入を拡大するのが狙いで、
邦銀がPB専門会社をつくるのは初めて。
PB子会社は5億円以上の金融資産を持つ富裕層を対象に、顧客一人一人の要望に合わせた
商品やサービスを提供する予定。
個人・中小企業分野では、
米ワコビア、
米ウェルズファーゴと投資信託の日本での販売などで
提携することも正式発表し、顧客を相互に紹介したり、金融商品を共同開発するようです。
→関連記事「東京三菱とメリルリンチが合弁で証券会社設立!」
【世界のトップ10に】
「2007年度末の株式時価総額を10兆円以上にしたい(みずほ前田社長談)」
前田社長は記者会見で、時価総額を新たな経営目標にする姿勢を示しました。
現在
のみずほフィナンシャルグループの時価総額は約6兆円。
たった3年間で、現在のほぼ倍にさせるという野心的な目標を掲げました。
世界トップの
米シティグループの株式時価総額は、約25兆円。
みずほは
総資産では世界1〜2位を争う図体のでかいメガバンクですが、時価総額では15位前後。
目標通り、
10兆円になれば世界の銀行トップ10入りはほぼ確実となります。
→関連記事「世界の金融機関の相関図(株式時価総額と総資産額の関係)」
【NYSE(ニューヨーク証券取引所)への上場】
世界を意識したみずほのもう一つの目標は、
NYSE(ニューヨーク証券取引所)への上場です。
来年度中の申請を目指して、米国会計基準や企業統治の仕組みを採用し、国際的信頼度を高める方向で
今、グループ全体が動き出しているようです。
みずほは2002年春のシステム障害で顧客の離反を招き、不良債権処理も出遅れて、一時期は経営不安が
ささやかれるときもありましたが、それが1兆円増資を境に、不良債権処理を加速させ、
不良債権比率は
今年度3月末で2%台にまで低下させました。
今回の新戦略はみずほ再生の宣言と言えます。
【守りの経営から攻めの経営へ】
他のメガバンクも不良債権処理の「危機対応」から「攻めの経営」への転換を急いでいます。
10月に経営統合する三菱UFJグループは5年以内に
「株式時価総額、世界の銀行トップ5入り」を
目指す方針を打ち出しています。
→関連記事「三菱東京+UFJが、株式時価総額世界第9位に」
三井住友グループも
2007年度までに株式時価総額を9兆円と倍増させる目標を掲げました。
HSBC頭取の10年前の予言では、こんなコメントが残されています。
「日本ではグローバルバンキングをやる銀行は1つも残らない。
三菱銀行でもアジアの地域銀行として残っていくのが精一杯だろう。」
ところが最近は日本の銀行が変貌を遂げようとしています。
世界への切符(グローバルバンキング)をいち早く手に入れるのは、果たしてどこの銀行でしょうか。
3大メガバンクの競争は新たな局面に入りました。今後の動きもまた見物です。
Posted by causeway_bay at 13:13│
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