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2005年08月11日

欧州の主要銀行7行が2ケタ増益を記録

本日の日経新聞国際面からの引用です。「欧州主要銀行7行2ケタ増益」

欧州銀行グループの収益拡大が続いています。
世界的な超低金利局面で、資金調達コストが低くとどまり良好な収益環境が
生まれた結果、大手9行が増益を確保し、うち7行は2ケタ増を記録しました。

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欧州銀行の2005上半期純利益














各行とも地元欧州市場の成長性の限界を見越して、大型買収による規模拡大や、
中国・インドなど新興国市場への展開を急ぐ戦略をとっています。

ドイツ最大手のドイツ銀行は2005上半期純利益は、28.3%の大幅増益となりました。
人員削減や店舗閉鎖を主とするリストラ策を推進し、同時に不良債権処理を進めた効果
よるものが大きいようです。
→関連記事「イタリアの大手銀行が、ドイツ2位の銀行を買収」

スイス最大手のUBSは、10.5%の増益幅になりました。
こちらは富裕層向け資産運用業務が好調で、上半期利益としては過去最高額になりました。

しかし、リストラ策も富裕層向け業務の展開も、根本的な利益確保のための解決策とはなっていません
いずれの銀行も好決算の裏側では、欧州市場の個人消費の減速が大きく影響しており、
英第2位のロイヤルバンクオブスコットランド(RBS)では、リテール(個人金融)部門の不良債権額は
前年同期に比べて約3割の増加
が懸念材料として残っております。

バークレイズも個人消費の源泉であるクレジットカード部門が17%の大幅減益となりました。

これらはいずれも欧州の個人消費の失速が背景にあり、
大手銀行はすべて「欧州域内には株主の期待に見合う投資対象が少ない」と判断しており、
BRICsを中心とした新興国市場に注目しています。
→関連記事「Q10.BRICsって何ですか?紅茶のことですか?(・ω・;」


そしてバークレイズは7月末、資源高の高騰景気で沸く南アフリカのリテール最大手銀行アブサを買収、
ドイツ銀行ロシアやインドのリテール市場進出を検討中の模様です。
→関連記事「英バークレイズが、南ア最大手銀行を買収」


そして忘れてはならないのが、巨大市場中国への進出
中国進出に大きく先行しているHSBCや米国の銀行に対抗するため、RBSUBSが中国4大銀行の一角である
中国銀行への出資に向けて、最終交渉に突入しました。
→関連記事「HSBCが中国平安保険に追加出資を発表」
→関連記事「英RBSが中国銀行に出資」


このような動きを見せている欧州各行に対して、日本のメガバンクはどう動くでしょうか。
→関連記事「日本の銀行&証券、統合でどうなるか?」


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