【円建預金の場合】
・利子所得に
20%の源泉分離課税
【外貨預金の場合】
・利子所得に
20%の源泉分離課税
・為替差益は、
雑所得として総合課税
→ということは、為替差損で大幅に損失を被っても、利子所得にはしっかりと20%の税金が取られることになります。
円建、外貨、どちらにしても利子を受け取ると同時に
強制的に2割が税金として差し引かれます。
1000円の利息を受け取ると200円の税金が差し引かれて、800円が受取額になります。
これで利子所得の納税は完了です。申告は不要です。
【法人で預金利子を受け取ると】
ただし、
法人の場合はこれも損益通算できます。
全ての法人所得を合算して、ゼロ以下になる場合(損失の場合)もちろん税金はゼロですから
利息で差し引かれた200円の税金は還付を受けることになります。
つまり、個人で受け取ると800円の預金利子は、法人の場合1000円丸々受け取ることも可能です。
同じ銀行の利子を受け取るだけでも、
個人と法人でその差は1.25倍の利回り差がつきます。
→関連記事「投資税制の基本その1 〜法人と個人とどっちがお得か?〜」
【個人で預金利子を受け取ると】
個人の場合は、いくらほかで損失を被っていようが、
利子から差し引かれた税金は戻してくれません。
個人で保有する預貯金の利子は、
1・税率は20%で今のところ株式配当のような特例も無い
2・他の所得との損益通算が不可能
3・でもって、その上現在未曾有の低金利
ということで、
いいところがまったくありません。
円建て預貯金は、デフレ時には相対的に通貨価値が上昇しますのでデフレ対応として持つ価値がありますが、
今後は恐らく様々な要因が絡み合って、近い将来日本はインフレに転じることでしょう。
インフレ下では、上記3点のデメリットに加え「通貨価値が下落する」という現象がおきます。
今後、円建て預貯金のポートフォリオは必要最低限にとどめておいたほうがよいかもしれません。
ちなみに、
香港の金融機関では利子所得は非課税ですので税金を引かれることなく丸々受け取れます。
しかも複利運用で毎月決算、毎月利子が入金されますので、利子とその税金を考えると大変お得です。
今のところ
海外の利子は雑所得に分類されるため、年間受取額20万円以下であれば申告や納税は不要です。
→関連記事「Q6.香港の金融機関を使った預金や投資の税金はどうなりますか?(・ω・」
年間20万円を超える海外の預金利子を受け取った場合、日本居住者は確定申告と納税が必要ですが、
この計算方法にも様々な疑問が生じてきます。
・利子を受け取った時点のレートで円換算して申告するのか?
・海外の預金を円転したときのレートで円換算して申告するのか?
こういった疑問は、税務署に問い合わせても担当者により答えはバラバラです。
最悪の場合「申し訳ありませんがちょっと分かりません」的な返答が返ってくることもあります。
なので、海外の銀行で利子を受け取っている方は、本局と複数の税務署に問い合わせすることをお薦めします。
で、さらに
雑所得という分類上は必要経費を控除することが可能なのですが、
・その利子を得るために使った香港への渡航費・通信費
・その利子を得るために読んだ書籍や情報誌などの代金
などの
ごく一部を費用計上することはできないものか・・・などと、
きっと不可能でしょうけど、そんなくだらないことを考えたりもしています(笑)
さすがにこれに関しては、税務署に問い合わせたことがありません。
どなたかご存知の方いらっしゃいましたら、是非情報提供お願いします。m(_ _)m
→つづきます「投資税制の基本その3 〜株式投資における税制〜」
【アンケートにご協力ください】
〜香港の企業や金融機関を1日に3つ回るとしたらどれを選びますか?〜
決定版 これ以上やさしく書けない!新証券税制―投資優遇税制、特定口座でトクする方法 ・本書は、投資優遇税制や特定口座のしくみをやさしく解説。
・確定申告の方法や節税のためのテクニックを、図版や事例、Q&A方式を多用しながら、
具体的に説明している。巻末には、全上場銘柄の「見なし所得費」の一覧表付き。
・マネー誌「ダイヤモンドZAi」のノウハウを生かした1冊となっている。
ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金篇 ・預金・債券・株式から投信・デリバティブ・不動産まで、あらゆる投資の「税引き後リターンを最大化する方法」が満載の異色の本。
・ありそうでなかったのが評判を呼んで「小金持ち」たちのバイブルとなっています。
・銀行、証券会社、税務署もビックリの裏ワザには、思わず「それを教えちゃマズイだろ!」とツッコミを入れたくなるのでは。
Posted by causeway_bay at 10:02│
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