みなさんは、投資銘柄、投資先を選定する際にどのような情報をもとに判断していますか?
新聞、雑誌、インターネットなどから、経済ニュース、財務諸表、決算発表、事業計画、
株価チャート図・・・、などをもとに独自の分析を加えて独自の投資判断を下していますか?
(主体的投資)
はたまた、機関投資家の投資動向や証券会社の意見を参考に、他人の真似をして投資をしていますか?
(客体的投資)
前者後者ともにそれぞれ良し悪しがあります。
主体的投資は客体的投資に比べて、独自の調査に
基づいたものですから情報の希少価値は高いのですが、
情報の質・吟味度が低く、正確性に不安が残る
という弱点を持ちます。
逆に
客体的投資は主体的投資に比べて、情報の質・
吟味度ともに正確性を増しますが、その情報はすでに
多くの人に行き渡っているという弱点を持ちます。
一番理想系なのは、
「独自での調査も行いつつ、他人の意見も聞いてみる」というのが、
上図の重なる部分にあたり、情報の正確性・希少価値ともに、
バランスのとれた判断材料となりえます。
しかし現実には、
偏った客体的投資を行っている人が多いという印象を受けます。
とくに我々日本人は「みんなと同じ行動をする習性」があり、それは日本の教育システムが
「みんなと同じ事をきちんとやっていればイイ子、目立った事をやると悪い子」という風潮があるため
子どもの個性が育たず、少し目立った発想や行動をとろうとすると、出る釘を打たれてしまうという
悲しくも共産主義的な教育システムです。
株式投資も、「この銘柄がこれから儲かるから買った方がいいよ。」と、知人や証券営業マンに言われて買う。
みんなが買ってるから自分も買ってみる。最近本や雑誌で話題になってるから買ってみる・・・。
そしてその結果負けて、「騙された!」と他人のせいにする。そんな大人がまだまだ多いのも事実です。
株の中長期売買は「誰も見向きもしないときに購入し、注目を浴びてきたときに売る」のが鉄則。
商売何事にも言えることですが「安く仕入れて高く売る」これが基本です。
華僑が大成功をおさめている基本原則はこの部分です。
みんなが注目してこれが儲かるぞ!と話題になっている時点で、もうその人気は株価に
折り込まれているのです。その時点で既に株価は高いのが一般的です。
これに関連した面白いジョークがあります。タイタニック号ではありませんが、沈没寸前の
大型客船のキャプテンが、船を軽くしたいので、乗客を海に飛び込ませるために言ったセリフ。
→アメリカ人には「英雄になれますよ!」と言ったら海に飛び込んでくれたそうです。
→ドイツ人には「これはルールです!」と言ったら飛び込みました。
→フランス人には「紳士は飛び込んでください!」と言ったら飛び込んでくれました。
→そして、日本人には「みんな飛び込んでますよ!!」と言ったら海に飛び込んだそうです。
資産運用に関しては、「みんなと同じ事をやっていたら逆にリスクが増える場合もある」
ということも覚えておきましょう。
また、先日以下のような質問をいただきました。
「私は、中長期的視野で優良企業を選ぶ判断材料として、《海外のファンドが投資している企業を探す》
という投資スタンスを考えていますが、これについてはどのようにお考えですか?」
この方法の落とし穴は、機関投資家とわれわれ個人投資家では、
「資金力が格段に違う」ということです。
なので、銘柄選定の目安として参考にする程度は構わないと思いますが、売り買いのタイミングは
逆をつかないと勝てません。
例えば、「○×ファンドがBBL(バンコク銀行)をたくさん組み入れたから、さぁ買おう!」と思った
そのときには既に多額の資金が入ってBBLの株価は高騰してますから、買いタイミングではありません。
高値を掴まされてしまいます。
逆に売りもそうですね。「○×ファンドがBBLを組み込みから外したから、さぁ売ろう!」と思った
そのときには、既に多額の資金が逃げてますから安売りになってしまいます。
どんな投資先も一時的にブームが押し寄せ、それが価格に織り込まれますが、ブームが訪れたときには
すでに割高で投資のタイミングとしてはうま味はありません。
牡蠣の中身は食べられずに、牡蠣の殻を手にすることになります。
「先頭を行くものが牡蠣の身を、2番手は牡蠣の殻を手にする」
これは世界的大富豪であり、また著名投資家でもあった
アンドリュー・カーネギーの有名な格言です。
誰もやっていないことは大変勇気のいることですが、誰もやらないうちに(価格の安いうちに)やる(仕込む)
のが、最も早く夢を達成する効果的な投資法です。勇気をもって、牡蠣の身を取りに行くことが、
数年後に大きな結果を残すはずです。
投資の世界は「利回り×時間」ですから、何もせずに1日、2日、3日・・・と、時間が経過していくにつれ、
牡蠣の身はますます遠くなっていきます。思い立ったら素早く行動することが、
確実に牡蠣の身を取りに行く確実な方法でしょう。
アンドリュー・カーネギー(Andrew Carnegie, 1835年11月25日 - 1919年8月11日)
スコットランドで生まれ、移民としてアメリカへ渡る途中に、偶然汽車の隣に居合わせた発明家が
持っていた寝台車の模型を目にする。
まだその時代、寝台車というものが無かった。カーネギーはこれを一目見て「これは儲かる!」と直感し、
借金までして、ありったけのお金を寝台車を製造する会社の株を大量に買い占めた。
そして予想通りその会社は大繁盛し、その株の配当金は年につき5千ドルにもなったのだ。
そしてそのお金を資本として鉄鋼業を始めると、これも大当たり。鉄道関係で大きく成功を修めた
事業家であったことから、鋼鉄王などと呼ばれている。
(出展元:ウィキペディアフリー百科事典より)
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香港でお会いしましょう!!(^ー^)
Posted by causeway_bay at 18:28│
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