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2006年08月30日

欧州の銀行、資産規模が急拡大

今日の東京六本木地方は小雨模様です。
少しでも雨が降ると、熱気を吐き出すアスファルトが少しだけ冷えてくれるのでありがたい。

そんな中、野暮用があってミャンマー人のクライアントと都内のとあるコーヒー屋でランチ、
そして日本の銀行の話題になりました。

法人の貿易決済をする上で何かと使いやすい銀行はどこか?

彼のお気に入りは三菱東京UFJ銀行。その他の邦銀口座はめちゃくちゃ使い勝手が悪かったり、
確認電話が鬱陶しかったりと、結局すべてクローズしてしまったようです。(^ー^;

さてさて、本日の日経新聞国際面からの引用です。
「欧州銀、資産規模が急拡大。世界10位以内に7行(6月末)。再編加速、景気も加速」

欧州の銀行が急ピッチで資産規模を拡大しています。
2006年6月末時点で世界ランキング上位10行のうち、7行を欧州の銀行が占めました。

EU(欧州連合)拡大を背景に、国境を越えた金融再編が加速し、主要銀行が巨大化していることに加え
地盤の欧州の景気回復が大きく後押ししています。

欧州系の銀行とは逆に、経営効率化へ向けた資産圧縮を優先する米系の銀行や、
再編でメガバンク化したものの、一段の拡大には慎重な邦銀と比べて、欧州系の銀行は
急激な拡大路線が目立っているようです。

世界の銀行資産規模ランキング















総資産トップは仏最大手のBNPパリバ。
イタリアの銀行買収などで、資産が昨年末から一割以上膨らみ、6位から一気に浮上。
欧州では国内の金融再編が一巡し、経営基盤を強化した英・仏・蘭・スペインの有力行が、
再編の遅れたイタリアなどの銀行買収に動いています。

欧州での企業・個人向け融資が絶好調なほか、東南アジアなどをはじめとした新興国にも進出し、
富裕層向けの融資などを大きく展開しました。

ここ数年、日本を含めて世界的な大型M&Aブームが続いていますが、企業がM&Aの際に、
証券市場(資本金=EQUITY)からの資金調達比率が高い米国と比べて、
欧州では証券市場よりも銀行融資(借入金=DEBT)が果たす役割が大きいということもあり、
欧州系銀行の資産膨張が目立つ要因となっています。

資産規模上位10行のうち、欧州系銀行以外は米系銀行2行と邦銀1行。
三菱UFJフィナンシャルグループが昨年末の3位から6位に、みずほフィナンシャルは10位から圏外に下げました。

しかし、資産規模が大きければヨイというわけではもちろんありません。
国際決済銀(BIS)の自己資本比率規制もありますので、どの銀行も収益性の低い資産の保有には慎重です。
特に、金融再編が一巡した米国の銀行は、融資を一切手がけない専業投資銀行との競争もありますので、
融資の証券化などで資産を圧縮し資本効率を高めることを最優先しています。

重要なのは、資産規模ではなく株式時価総額。
直近の株式時価総額で比べると、やはり米国強しです。シティグループが時価総額第1位を独走状態
それを追随するかたちで、バンク・オブ・アメリカ、HSBC、三菱UFJフィナンシャルグループと続きます。
→関連記事「世界の金融機関の相関図(株式時価総額と総資産額の関係)」

世界的なメガバンク再編、まだまだはじまったばかりです。

【参考リンク】
BNPパリバ http://www.bnpparibas.com
バークレイズ http://www.barclaysglobal.com
UBS http://www.ubs.com
HSBC http://www.hsbc.co.uk
シティグループ http://www.citibank.com
三菱UFJフィナンシャルグループ http://www.mufg.jp
ロイヤルバンクオブスコットランド http://www.rbs.co.uk
クレディアグリコル http://www.credit-agricole.fr
バンクオブアメリカ http://www.bankofamerica.com
ドイツ銀行 http://www.deutsche-bank.de

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