本日の日経新聞中国アジア面からの引用です。
「[タイ][ベトナム]有力投資先に台頭。中印含めVTICs、労働力安価で優秀」
東南アジアで外資の投資先としてベトナム&タイが存在感を増しています。
割安で優秀な労働力を抱え、域内はもとより巨大市場である中国やインドへの
輸出の拠点として地歩を固めつつあります。
中国への生産の一極集中を避ける「チャイナ・プラス・ワン」を探る機運も、タイやベトナムの魅力を増幅し、
中印と並ぶ有望投資先としての新しい造語、
VTICsという言葉もちらほらと使われ始めています。
【ベトナム】
JETRO(日本貿易振興機構)の調べによりますと、ベトナムの労働者の平均賃金は中国の約半分で、
しかも政府は法人税や生産設備の輸入関税を減免するなど、外資の優遇策を展開しています。
海外からベトナムへの新規直接投資認可額は1-8月で29億6千万ドル(約3463億円)と
前年同期比較で、3.1%増加。日本からの新規直接投資認可額の件数は、昨年過去最高の
97件を記録しています。
ちなみに、アジア株でお馴染みの荒井さんが
「ベトナム事業投資見学の旅」を企画しています。
「ベトナムのいま」を体で感じてみたい方は、参加してみてはいかがでしょうか。
→参考「荒井裕之のアジア株一発勝負 > ベトナム株式投資」
【タイ】
さて
2005年に自動車年間生産100万台を突破したタイは、ベトナムのさらに一歩先を目指します。
5月下旬、タイ投資委員会(BOI)は電機・化学・自動車タイヤの三分野に、法人税減免や
生産設備を輸入する際の関税免除を決定し、開発部門など製品の高付加価値化担う産業集積を急ぎ、
タイは、生産活動の母体だけではなく、アジア全域をにらむ戦略立案拠点になりつつあります。
→関連記事「タイ自動車生産100万台突破へ 〜タイはアジアのデトロイト〜」
2004年に始動したインドとの自由貿易協定(FTA)もタイの強みで、1-6月のタイの輸出額は
16.6%増と、順調に拡大中です。
東南アジア諸国は徐々に市場統合への道を歩んでいます。
GDP成長率や人口の多さなど考えると、
東南アジアはEU圏内をはるかに凌ぐ市場規模です。
→関連記事「ASEANサービス貿易、2015年までに完全自由化」
このEU圏を凌ぐ大きな市場で、域内各国での相互補完による分業体制も
戦略的に進められています。
流通拠点のシンガポール、開発基地へ進化
するタイ、新たな生産基地へ育つベトナム。
このASEAN市場統合をにらみ、12月にはラオス南部のサバナケットと、
タイのムクダハンの間に、
第二メコン橋が完成する予定です(←左図参照)。
そして、ベトナム中部からタイ、ミャンマーまでを結ぶ、
「東西経済回廊」が
また一歩実現に近づいてゆくのです。
→参考「外務省ホームページ > メコン地域開発」
【メコン地域開発について】
カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムの5か国と中国の雲南省を流れる全長4,900kmのメコン河は、流域面積が
日本の2倍以上(79.5万km2)、流域人口は約2億5千万人にも及び、その流域はさまざまな資源に恵まれています。
「メコン地域開発」とは、メコン河流域のこれらの国・地域を国境をまたいで広域的に開発しようとする構想です。
これを推進することで、流域諸国間の関係が強化されるとともに、ASEANの新規加盟国の底上げを通じたASEANの
内部格差の是正、ひいてはASEANの統合強化が期待されます。
<<以上外務省ホームページより引用>>
中国の華南経済圏とベトナムを結ぶ高速道路の整備計画もスタートしており、ASEAN諸国は、中国市場向け
生産拠点の座も射程圏内にいれており、今後もの凄い勢いで発展していくことが予想されています。
しかし、タイの政情混乱の長期化、ベトナム国内のインフラや法整備の遅れなど、経済成長の阻害要因も、
まだまだ残りますので、課題解消へ向けた両国の取り組みと、ある程度中期的な視野での時間が必要ですが、
こんな大きな野望を抱く東南アジア諸国に、とてつもなく大きな夢と可能性を感じませんか?
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Posted by causeway_bay at 14:02│
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