香港資産運用奮闘記ASEAN・極東 > [タイ][ベトナム]が有力投資先に台頭、生産から開発拠点に
2006年09月04日

[タイ][ベトナム]が有力投資先に台頭、生産から開発拠点に

本日の日経新聞中国アジア面からの引用です。
「[タイ][ベトナム]有力投資先に台頭。中印含めVTICs、労働力安価で優秀」

東南アジアで外資の投資先としてベトナム&タイが存在感を増しています。
割安で優秀な労働力を抱え、域内はもとより巨大市場である中国やインドへの
輸出の拠点として地歩を固めつつあります。

中国への生産の一極集中を避ける「チャイナ・プラス・ワン」を探る機運も、タイやベトナムの魅力を増幅し、
中印と並ぶ有望投資先としての新しい造語、VTICsという言葉もちらほらと使われ始めています。

VTICsの経済環境















【ベトナム】
JETRO(日本貿易振興機構)の調べによりますと、ベトナムの労働者の平均賃金は中国の約半分で、
しかも政府は法人税や生産設備の輸入関税を減免するなど、外資の優遇策を展開しています。

海外からベトナムへの新規直接投資認可額は1-8月で29億6千万ドル(約3463億円)
前年同期比較で、3.1%増加。日本からの新規直接投資認可額の件数は、昨年過去最高の
97件を記録しています。

ちなみに、アジア株でお馴染みの荒井さんが「ベトナム事業投資見学の旅」を企画しています。
「ベトナムのいま」を体で感じてみたい方は、参加してみてはいかがでしょうか。
→参考「荒井裕之のアジア株一発勝負 > ベトナム株式投資」

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荒井 裕之 イングリッド・チェン

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【タイ】
さて2005年に自動車年間生産100万台を突破したタイは、ベトナムのさらに一歩先を目指します。
5月下旬、タイ投資委員会(BOI)は電機・化学・自動車タイヤの三分野に、法人税減免や
生産設備を輸入する際の関税免除を決定し、開発部門など製品の高付加価値化担う産業集積を急ぎ、
タイは、生産活動の母体だけではなく、アジア全域をにらむ戦略立案拠点になりつつあります。
→関連記事「タイ自動車生産100万台突破へ 〜タイはアジアのデトロイト〜」

2004年に始動したインドとの自由貿易協定(FTA)もタイの強みで、1-6月のタイの輸出額は
16.6%増と、順調に拡大中です。


東南アジア諸国は徐々に市場統合への道を歩んでいます。
GDP成長率や人口の多さなど考えると、東南アジアはEU圏内をはるかに凌ぐ市場規模です。
→関連記事「ASEANサービス貿易、2015年までに完全自由化」

メコン地域開発このEU圏を凌ぐ大きな市場で、域内各国での相互補完による分業体制も
戦略的に進められています。流通拠点のシンガポール、開発基地へ進化
するタイ、新たな生産基地へ育つベトナム。


このASEAN市場統合をにらみ、12月にはラオス南部のサバナケットと、
タイのムクダハンの間に、第二メコン橋が完成する予定です(←左図参照)。

そして、ベトナム中部からタイ、ミャンマーまでを結ぶ、「東西経済回廊」
また一歩実現に近づいてゆくのです。
→参考「外務省ホームページ > メコン地域開発」


【メコン地域開発について】
カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムの5か国と中国の雲南省を流れる全長4,900kmのメコン河は、流域面積が
日本の2倍以上(79.5万km2)、流域人口は約2億5千万人にも及び、その流域はさまざまな資源に恵まれています。
「メコン地域開発」とは、メコン河流域のこれらの国・地域を国境をまたいで広域的に開発しようとする構想です。
これを推進することで、流域諸国間の関係が強化されるとともに、ASEANの新規加盟国の底上げを通じたASEANの
内部格差の是正、ひいてはASEANの統合強化が期待されます。<<以上外務省ホームページより引用>>

中国の華南経済圏とベトナムを結ぶ高速道路の整備計画もスタートしており、ASEAN諸国は、中国市場向け
生産拠点の座も射程圏内にいれており、今後もの凄い勢いで発展していくことが予想されています。

しかし、タイの政情混乱の長期化、ベトナム国内のインフラや法整備の遅れなど、経済成長の阻害要因も、
まだまだ残りますので、課題解消へ向けた両国の取り組みと、ある程度中期的な視野での時間が必要ですが、
こんな大きな野望を抱く東南アジア諸国に、とてつもなく大きな夢と可能性を感じませんか?

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  1. いよいよこの言葉が出てきました。 VITCsとは・・・日本企業が注目するベトナム・インド・タイ・チャイナのアジア新興4カ国の頭文字V(Veitnam)I(India)T(Thailand)C(China)を集めたもの。 合計人口は約25億人になり、国内総生産の合計は世界全体の8%強を占める。 ...
    VITCs(ブティクス)登場!【アジア株「タイ株」海外投資ロングスティ。】at 2006年09月12日 01:32
    この記事へのコメント
  1. こんにちは・・・
    今日の日経金融新聞の一面にベトナム株投信、国内初の追加型が
    藍澤証券から17日から発売されるそうです。
    ベトナムは発展著しいですが、規模の小ささや不安定要素も
    からまって躊躇している状態です。
    昨年のキャピタルパートナーズ証券のベトナムドラゴンファンド
    といい、今年に入ってユナイテッドワールド証券のベトナム
    民営化ファンド投資事業匿名組合など資本を投入しても換金しにくい
    イメージがあり売り出されても見てるだけ状態でした。
    海外でベトナムETFと言うわけにもいかないしどうやら日本の資本が
    先行しているようですが、今回のやつはいつでも解約可能ということで
    まあ先行2社よりましかな?って思っています。
    銅鑼湾はこの投信やベトナム投資についてどう思われますか?
    やっぱり海外の銀行証券会社経由がお勧めですか?
    リスク覚悟で小額での先行逃げ切りでしょうかね?
    Posted by トシ at 2006年09月05日 13:04
  2. スイマセン。
    敬語忘れてえらそうになってますね。
    銅鑼湾は→kz@銅鑼湾さんは
    に訂正でよろしくお願いします。
    更なる訂正は名前で
    トシ→トシちゃん(ナイスミドル)です。
    重ね重ねすいませんでした。(ペコッ)

    Posted by トシちゃん(ナイスミドル) at 2006年09月06日 02:41
  3. ナイスミドルのトシちゃん、
    お久しぶりです、お元気でしたか?

    先日キャピタルパートナーズの筒井社長とお話しました。
    彼の話を聞いたうえでは、ベトナムはファンドがいいですね。
    (もちろんドラゴンファンド売ってますからそう言いますけど・笑)

    ドラゴンファンドもUWのファンドも、流動性が低いのは止むを得ません。
    ベトナムの国全体の成長を買うようなものですからね。
    とりあえず、最低6年〜10年程度我慢できるようでないとつらいですね。

    あと時価総額が小さすぎますし、私自身まだベトナムに行ったことが
    ありませんので、個別銘柄への積極的な投資はできませんね。
    もし私がやるとしたら、ドラゴンファンドで10年ホールドです。



    Posted by kz@銅鑼湾 at 2006年09月07日 10:43

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