香港資産運用奮闘記銀行 > 欧米の主力銀行、インドでの業務35%増収
2006年09月26日

欧米の主力銀行、インドでの業務35%増収

本日の日経新聞国際面からの引用です。
「欧米有力5行、インドで35%増収。06年3月期国内税を上回る。」

欧米の有力銀行がインドで収益を大きく拡大しています。
米シティバンクなど外銀上位5行のインド国内支店の総収入は、2006年3月期に
インド国内勢を上回る35%の増収となり、純利益も4割近く伸びました。

企業・個人向け融資の利子収入がけん引役となっており、2009年と見られる
外資系銀行によるインド民間銀行のM&A解禁をにらんで基盤を固めています。


主要欧米銀行のインドにおける業績比較















各行が開示したインド国内支店の前期業務報告書によると、総収入でみた外銀上位は
シティ、スタンダードチャータード、HSBC、ABNアムロ、ドイツ銀行の順。
上記5行の総収入は、計1430億ルピーで、外銀28行の前期総収入(1743億ルピー)のうち、
約8割を稼いでいます。

まさに8割2割(ハチニー)の法則!
会社の中で、2割の優秀な営業マンが、会社の売上8割をたたき出しているのと同様に、
2割の銀行(28行中の5行)が、総収入の8割(1743億ルピー中の1430億ルピー)を稼いでいます。


各行は消費市場が急速に伸びているインド市場において、リテール分野の開拓に力を入れています。
→関連記事「BRICs諸国の個人向け融資3倍超。過去4年住宅ローン増加」

シティバンクは5月、インド住宅金融大手のHDFC(The Housing Development Finance Corporation)
300億ルピーを追加出資し、筆頭株主となりました。

ドイツ銀行は昨年10月にインド国内でリテール業務に進出し、インド都市部でのマンションブームや、
新車販売の拡大におけるオートローン業務でビジネスを拡大しています。


先日香港に行ったときに、Quamnet.comの著名アナリストとお話する機会がありました。彼が言うには、
「インドをはじめとしたBRICs諸国で、リテール業務を急拡大している香港の銀行が割安で狙い目。
なかでもスタンダードチャータード銀行などは、2009年あたりには面白いことになっているだろう。」

→関連カテゴリ「スタンダードチャータード銀行」

こんなコメントをいただきました。加えて、私が塩漬けしている(笑)ハンセンバンクはどうかと尋ねると、
「香港No1のリテールバンクは、確かに高配当で株価も安定はしているが、市場が香港だけに限定されている分、
大きく上がる材料も大きく下がる材料も無い。定期預金だと思って10年くらい持ち続けたらどうか。」


とアドバイスいただきました(苦笑)でも確かにその通り。反論する余地もありませんでした。
ハンセンバンクは、100年くらい持ち続けようと思う今日このごろです(笑)



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→関連記事「スタンダードチャータード銀行丸の内支店を訪問」

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