まずは、この写真をご覧ください。
これは今日の昼下がり、六本木交差点のたわいもない光景です。
これはとある某メガバンクの六本木交差点にある支店ですが、
←見てください、
この店の外まで数珠のようにつながる長い行列を!
店外にこの行列で、店内に入るとさらにATMのマシンに辿り着くまで
何重にも蛇行して行列になっています。
別に取り付け騒ぎではありません(笑)
←一番後ろの警備員は
「最後尾はこちらです」という札を持っています。
「まさか?!銀行でPS3が売っているのか?!」と思ってしまいます。
でももちろん、PS3などは銀行では販売しておりません。。。
10日、25日、月末などきりのいい日になると毎月この有様です。
このような行列に、恐らく利用者のほとんどが不満を募らせていることと思いますが、
この行列は、来年以降さらに数メートル、いや数十メートル長くなっているかもしれません。。。なぜなら、
2ヶ月前、金融庁による本人確認法の政令改正が決定されました。
関連資料「金融庁 > 本人確認法施行令の改正について(PDFファイル)」
これはどんな改正かと言うと、
「10万円を超える現金送金などを行う際に、金融機関に対して送金者の本人確認等を義務付ける」
というものです。
要は、来年1月4日以降はATMでは10万円を超える現金の振込ができなくなります。
10万円以上の現金振込に関しては、窓口で本人確認をした上で振り込まなくてはいけません。
政府は、
「マネーロンダリングやテロ資金対策という目的のために国際的要請を受けて行うものである」
と発表していますが、実際にその業務を行う銀行側の関係者からは批判的なコメントが後を絶えません。
それにそもそも、10万円そこそこの振込規制がマネロンやテロ資金対策になると考えるその感覚が理解不能。
金融庁は、北朝鮮やテロリストが、大勢から10万円づつ募って核やミサイルを作っているとでも思っているのか?
一般ピープルの10万円よりも、
「財政破綻目前のくせにお金は燃やすほど余っている国や地方自治体のほうが、
どう考えてもテロ資金の温床となりうる可能性が強い」のではないでしょうか。
→関連記事「税金を払う側の調査よりも、税金を使う側の調査をしたほうがよい」
現実問題として、我々一般ピープルが使っている一般的な銀行にあれやれこれやれととやかく言うよりも、
地下銀行や役所の裏金をもっと監視強化して摘発したほうが、確実にマネロンやテロ資金が減ると思うのですが。
→関連記事「大久保のコリアンタウン探検! 〜地下銀行へ行ってみよう!(笑)〜」
(注意!別に韓国人がマネロンしてるという意味ではありませんので誤解の無いように!)
でも地下銀行の低コスト・高サービスの送金システムは、日本の銀行よりもはるかに優れているので、
このシステムが摘発されて無くなってしまっては困る人たちがたくさん出てきてしまいます。。。
地下銀行というのは、
無許可で銀行業をやってるから違法なのです。であれば銀行免許に加えて、
「地下銀行免許」という制度を新しく作ったらどうでしょうか?(笑)
冗談はさておき、この改正に関して、銀行関係者のコメントに対する金融庁の回答が↓以下の資料です。
関連資料「金融庁 > コメントの概要とコメントに対する金融庁の考え方(PDFファイル)」
上記の金融庁のPDF資料を読むと、銀行関係者からの猛反発が手にとるように伝わってきます。
さらには、日本の銀行が金融庁に無駄な抵抗をしているようにも思えてきます。
・もっとコスト計算をきちんとしろ!
・これは明らかに時代に逆行している!
・そもそも10万円という根拠は何だ?!
などなど、他にも色々関係者からは様々なコメントが寄せられています。
そりゃもちろんそうですね。ただでさえ、上の写真のような行列ができてしまうのですから、
これを、
「10万円以上の現金振込みはすべて窓口で本人確認をしてから」なんてことをやってたら、
並ばなくちゃいけない私たちも大変ですが、
それに対応しなくちゃいけない銀行はもっと大変です。
「行列のできる○○相談所」とか、
「行列のできるラーメン屋」とか、そいうのはなんか楽しそうですが、
「行列のできる銀行」ってなんかいやですね〜。
私たちはこれまで以上に、銀行との付き合い方や銀行の使い方をしっかりと考えていかなければいけません。
経済評論家の山崎元さんは、
銀行との賢い付き合い方を週刊ダイヤモンドやブログで書き綴っています。
山崎さん曰く、銀行との賢い付き合い方を一言で言うと・・・、
「銀行は、なるべく銀行員と接触しないように利用する」
「銀行窓口には近寄るべきではない」 だそうです(笑)
→参考「山崎元の王様の耳はロバの耳 > 銀行との賢い付き合い方を一言で言えば」
山崎さんのコメントを引用させていただきますと・・・、
〜 銀行の窓口で扱っている投資商品で、「まあまあ、これなら許せる。リーズナブルだ」
と言えるような商品は、現在、個人向け国債(10年物)を唯一の例外として、一つも無い、
といっていいと思います。銀行は、決済に使うべきもので、決して運用に使ってはいけない。 〜
(以上、
山崎元の王様の耳はロバの耳より引用)
まぁ個人向け国債もどうかとは思いますが、基本的はこの考え方に私も同感です。
さらに
PALCOMさんの海外投資塾でも同様の記事が書かれていますので参考にしてください。
→参考「PALCOMの海外投資塾 > ファイナンシャルリテラシーがゼロの日本人」
さらにさらに
梅屋敷商店街のランダムウォーカーでも同様の記事が書かれていますので参考にしてください。
→参考「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー > メガバンクのリスク性商品残高が増えていることに対する警鐘」
投資の学校CD 【株式投資編+資産形成編】全19講座
山崎元, 木戸次郎, 松本大, 内藤忍, 鮎川良, 渋澤健, 松川行雄, 榊原正幸, 澤上篤人ほか
Posted by causeway_bay at 21:07│
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