ドバイの宝くじに関してですが、ParttimeTravelerさんから、
「万が一当選してしまった場合、日本居住者の場合の日本国への納税義務はどうなるのでしょうか?」
というご質問をいただきましたので、私の解釈の範囲でお答えさせていただきたいと思います。
ドバイの宝くじに関する詳細は以下の記事もどうぞ。
→関連記事「ドバイの宝くじ 〜Dubai Duty Free's Millennium Millionaire〜」
→関連記事「ドバイの宝くじの過去の当選データ 〜Millennium Millionaire's Winner〜」
→関連記事「ドバイの宝くじ 当選者結果通知(郵便) 〜Millennium Millionaire's Winner〜」
→関連記事「ドバイの宝くじ Series68いよいよ抽選! 〜Finest Surprise/DMM Draw Date〜」
当せん金付証票法(通称宝くじ法)
「当せん金付証票法(通称宝くじ法)」の第13条には、
「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」と記されているため、
所得税などの税金はかかりません。
非課税扱いとなります。
これは、宝くじの収益金の一部が初めから地方自治体の財政に充てられることになっているため
もともと
「購入した時点で半分以上が税金である」というかたちになっているためです。
なので日本の宝くじの場合は、もしも1億円が当たったら全額まるまる受け取ることができます。
しかし海外の宝くじの場合、その購入価格に日本の税金は含まれていないため、当選金には税金がかかると思われます。
通達の解釈からいくと、
懸賞の賞金品、福引の当選金品など、競馬の馬券の払戻金、競輪の車券の払戻金など、
海外の宝くじは恐らくこれらの仲間に属する
一時所得という所得の分類になるのではないかと思います。
一時所得の金額は以下の算式で計算します。
もしも、日本居住者がドバイの宝くじ100万ドル(1億2,000万円)を当選してしまった場合ですが、上記の数式に当てはめ
5,975万円が一時所得の額となり、これに税金が課されます。
5,975万円に他の所得も合算して総合課税になりますが、これだけの所得になると、所得税住民税合算で
ほぼ最高税率に近い、46.5%(所得税実効税率33.9%+住民税実効税率12.6%)になります。なので、
2,778万3,750円(所得税2025万5250円+住民税752万8500円)を、日本に税金として納めなくてはなりません。
(細かな所得控除もろもろなどは、ここでは無視することとします)
納付期限は、当選金を受け取った翌年の3月15日までです。
※期限を超えるとアットローン並みの延滞税が加算されます(期限から2ヶ月間は年利7.3%、それ以降年利14.6%)
結論:日本居住者がドバイの宝くじ100万ドル(1億2,000万円)を当選してしまった場合、
「2,778万3,750円の税金がかかります。差し引き9,221万6,250円が手元に残る計算になる。」
言い換えると、
31,000円(1,000UAEディルハム)の宝くじが、5,000分の1の確率で、
9,221万6,250円(リターン倍率2,974倍)になる ・・・ということですね。
このようなかたちになるのではないかとシュミレーションしました。(1ドル=120円で計算しています)
ただ、税務当局に確認とったわけではありませんので確実な情報ではありません。あくまでも憶測です。
もしも正確な情報をご存知の方がいらっしゃいましたら、コメント欄にご記入お願いいたします。m(_ _)m
それと、日本国内で海外の宝くじを購入することは刑法第187条によって禁じられています。
刑法第187条
1.富くじを発売した者は、2年以下の懲役又は150万円以下の罰金に処する。
2.富くじ発売の取次ぎをした者は、1年以下の懲役又は100円以下の罰金に処する。
3.前2項に規定するもののほか、富くじを授受した者は、20万円以下の罰金又は科料に処する。
「富くじを授受した者は、20万円以下の罰金又は科料に処する 」とあるように、販売者だけでなく
購入者も罪に問われることが示されています。
これは日本の法律ですので、海外において現地の宝くじを購入することは問題ありませんが、
海外の宝くじを日本国内で販売・購入することは固く禁じられています。
ドバイの宝くじは、ドバイに行って買いましょう。
→関連記事「ドバイの宝くじ 〜Dubai Duty Free's Millennium Millionaire〜」
●
湾岸諸国と北アフリカへの投資をご検討されている方は
こちらをご参照ください。
→関連記事「投資先としてのGCC(Gulf Cooperation Council)諸国」
→関連記事「状況によってポートフォリオの中味はすっかり代わってしまうファンド」
●その他、ドバイに関連する記事は以下をご参照ください。
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Posted by causeway_bay at 14:46│
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