韓国企業の対カンボジア投資が急増しています。カンボジア政府の2006年海外直接投資動向によると、
韓国は、2年連続して最多投資額であった中国を抜いて、初めて国別投資額で"1位"に躍り出ました。
韓国は昨年の対ベトナム投資額でも1位で、中国へ集中投資するリスクを回避するために、
インドシナ半島(グレーターメコン)への投資を急拡大しています。
→関連記事「[タイ][ベトナム]が有力投資先に台頭、生産から開発拠点に」
2006年の韓国企業の対カンボジア投資額は10億4000万ドルで、
前年の約18倍にも拡大しており、
その投資内容は、
都市開発や繊維製品など幅広い分野での投資が目立ちます。
中国もカンボジア投資には力を入れていて、約3倍に膨れ上がりましたが韓国企業の勢いはそれを超えています。
→関連記事「チャイナマネーがカンボジアに 〜外国直接投資に関わるカンボジアの政策〜」
ちなみに、2005年の対カンボジア投資額がゼロだった日本の投資は2006年に1件(約210万ドル)
ベトナム投資には積極的な日本企業が増えていますが、カンボジア投資はまだまだ慎重なようです。
ただ、
カンボジア政府は外国直接投資政策には大変力を入れており、現在以下10箇所の経済特区を準備中です。
外国直接投資に関わるカンボジアの政策
「2000年〜2005年第2次経済開発計画」においてカンボジア政府は、
外国直接投資
(Foreign direct investment:FDI)を経済開発への主要な原動力として規定しています。
カンボジアのFDIに関する法制度は、基本的に投資を奨励するように設計されているといえます。
投資法が規定しているように、
FDIは土地所有を除いて内国法人と全く差別無く扱われており、
多くの分野で外資規制が無く自由に投資することが許されています。
また現行の投資法では、
「最終投資登録証明書(Final Registration Certificates)」を入手した
投資家に対して、様々な優遇措置が与えられています。
さらにカンボジア政府は、投資促進サービスの向上を図ってきています。例えば、2005年には経済特区の促進を図るために、
カンボジア開発評議会(Councile for the Development of Cambodia:CDC)内に、
カンボジア経済特別区委員会(Cambodia Special Economic Zone Board:CSEZB)を設立しています。
カンボジア経済特別区委員会の管理の下で、投資プロジェクトの登録から日々の輸出入許可にいたるまで、
経済特区でのビジネス活動における、ワンストップサービスを提供しています。
ちなみに、現在以下10箇所の経済特区を計画・建設中で、中でも
プノンペン経済特区に関しては
もっとも早いスピードで建設が進んでおり、2007年末までに第1期工事が完了する予定です。
メコン地域開発について
カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムの5か国と中国の雲南省を流れる全長4,900kmのメコン河は、流域面積が
日本の2倍以上(79.5万km2)、流域人口は約2億5千万人にも及び、その流域はさまざまな資源に恵まれています。
「メコン地域開発」とは、メコン河流域のこれらの国・地域を国境をまたいで広域的に開発しようとする構想です。
これを推進することで、流域諸国間の関係が強化されるとともに、ASEANの新規加盟国の底上げを通じたASEANの
内部格差の是正、ひいてはASEANの統合強化が期待されます。
<<以上外務省ホームページより引用>>
中国の華南経済圏とベトナムを結ぶ高速道路の整備計画もスタートしており、ASEAN諸国は、中国市場向け
生産拠点の座も射程圏内にいれており、今後もの凄い勢いで発展していくことが予想されています。
→関連記事「[タイ][ベトナム]が有力投資先に台頭、生産から開発拠点に」
Posted by causeway_bay at 12:47│
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