世界の水資源利用は農業用水、工業用水、生活用水の順に多く、河川や湖の水だけでなく地下水の利用もあります。
しかし一方で、
洪水や干ばつ、水質汚染、また地下水の枯渇問題などもあり、今後の問題として注目を浴びています。
でも私たち日本人にとって、もともとある地下水が枯渇すると言うのはとても重大な問題ですが、
UAEなどのアラビア半島は、砂漠の国ですからそもそも地下水などというものが最初からありません。
しかし、砂漠の街ドバイでは
街の至るところで噴水がじゃんじゃん惜しげもなく噴出されており、
芝生や緑には全自動スプリンクラーから24時間つねに水を供給。さらに飲料水は安くて美味しいのです。
現地の仏系スーパーマーケットカルフールに行くと、ボトルウォーター売り場だけでも相当数のブランドがあり、
その売り場面積も想像を絶するとてつもないデカサなのです。
日系航空会社の飛行機に乗ると機内で出てくるミネラルウォーターは
masafi(マサフィ)というブランドで
これは、
メイドインドバイのミネラルウォーターです。
航空会社のみならず、
日本ではホテルやレストラン、スポーツクラブなどでこのmasafi(マサフィ)という水が
大活躍していますが、意外とドバイ産だということは知られていません。
→参考「masafi(日本語ページ)」
→参考「masafi official website」
ちなみに
masafiは数少ない
ラスアルハイマの貴重な地下水脈から作られています。(^ー^)
さて、この安くて美味しい飲料水や、またドバイの街のあちこちで惜しげもなく噴出されている噴水は、
砂漠の国の一体どこから沸いて出てくるのでしょうか??
答え→ドバイは水需要のほとんどを海水蒸留水で賄い、ほんの一部を地下水に依存しています。
2003年のUAE全生産量は約2164億ガロンでした。
大型造水プラントはアブダビとドバイのジュベル・アリに集中しており、
世界初の
多段式フラッシュ法という技術により常時、
海洋深層水の淡水化が24時間行われています。
一度も空気に触れることのない海洋深層水は通常の水よりもミネラル成分がたっぷりで人間の身体にもよく、
ドバイのこの造水プラントによる水の生産量は
サウジアラビアに次いで世界第2位なのです。
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これら造水プラントで生産された水は、UAEではほとんどが家庭用、緑化用、農業用として消費されており、
年間供給量は1993年の352億5200万ガロンから2003年には1204億1400万ガロンへと
4倍近くに増加しています。
送水パイプラインとポンプ・ステーションの増設工事も年々行われており、パイプラインの総延長は1300キロに、
ポンプ・ステーション数は34にそれぞれ増加し、
UAE国内の水の供給能力は日々拡大しています。
これら造水関連施設の拡充に加え、
水資源の管理・開発・調査や新規掘削なども行われているほか、
フジャイラ、ラスアルハイマの山岳地方を中心として、貯水用ダムもUAE国内に次々と建設されています。
ドバイでは水資源を戦略資源と考えており、水の会社も株式市場に上場されています。
Emirates Food Stuff & Mineral Water Company
(エミレーツ・フード・スタッフ・アンド・ミネラルウォーター・カンパニー)
概要:アル・アイン・ミネラル・ウォーター社などを傘下に持つ、水・食品関連の会社
設立:2004年10月
上場市場:アブダビ証券取引所
証券シンボル:AGTHIA.AD
株価:AED 1.21(2007/4/13現在)
PER:25.3倍
利益成長率:4.59%
時価総額:AED 726,000,000(約232億円程度)
AGTHIAは原油バブル崩壊から下がり続け、だいぶ安くなってきました。そろそろ上昇トレンドの入り口という感じでしょうか。
水は将来確かに有望ビジネスですが、コカコーラなど大手も本気で参入を始めた
競走の激化するビジネスです。
なので、「水の会社の株がよい」と思って買っても、
多くは必ず淘汰される運命をたどっていくことと思いますので、
世界的に競争力の高い企業を選ばなくてはいけません。ちなみに水宅配はユニクロも参入はじめました。
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Posted by causeway_bay at 10:28│
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