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2007年09月27日
湾岸協力会議(GCC)の通貨統合は延期に
本日の日経新聞国際面からの引用です。
「湾岸協力会議(GCC)の通貨統合延期/基盤整備に遅れ」
-------
アラブ首長国連邦(UAE)のスウェイディ中央銀行総裁は26日、日本経済新聞記者と会い、
ペルシャ湾岸諸国の単一通貨の発行時期を予定の2010年から延期することで域内各国が合意し
たと述べた。外国為替市場で観測が強まるUAE通貨ディルハムの切り上げや米ドルとの連動
(ペッグ)制度の見直しの可能性は否定した。
単一通貨の発行延期は六産油国でつくる湾岸協力会議(GCC)が、10月下旬にサウジアラビ
アで開く中央銀行総裁と財務相の会合で決定する。欧州連合(EU)型の経済統合を目指す
GCCは欧州単一通貨ユーロをモデルとした湾岸の統一通貨を10年に発行するため、加盟各国の
通貨を米ドル相場に連動させるなど準備を進めてきた。
(以上NIKKEI NETより引用)
-------
湾岸単一通貨の導入は、遅れるだろうとは思っていましたが、「遅れます」ときっぱり発表しました。
GCC通貨統合の延期はまったく想定の範囲なのですが、こうもきっぱり言われるとそれはそれで残念です。
昨年から何度かドバイを訪問しまして、同じ質問をしつこいほど色んな人に聞きましたが、
多くの金融関係者の意見が「湾岸単一通貨構想は、5年程度遅れるだろう」
という意見でした。また1名だけ
「通貨統合は実現不可能」
というネガティブな意見を言う方もいましたが、
これは、
「オマーンが外れれば実現できるが、6カ国が揃っての通貨統合は不可能」
という意味です。
ドバイの金融関係者の予想通り、約5年遅れて2015年に湾岸通貨統合が実現した場合どんなことが起こるか?
通貨統合によって、
GCC域内の貿易・投資の拡大、産業の多角化、為替コストの削減などの効果
が期待されます。
また、GCC域外にとっても価格透明性の向上や多種多様な投資機会の拡大などが期待されて、ドバイをはじめとした
GCC各国に今後多額の投資資金が流れてくることが予測されています。
またドバイにおいては、2015〜16年というのは、
●4,500mの平行滑走路×6本を持つ"ジュベルアリ新国際空港"の完成
●ドバイ政府の事業計画書"ドバイストラテジックプラン2015"のターゲット
●今後5年間で約3,000億ドル(約36兆円)ものメガインフラプロジェクト
●カタールの"ドーハ夏季五輪"(2016開催候補地。結局ドバイは未申請)
などの経済ドラマが待ち受けており、これに通貨統合が加わればそのインパクトは大変大きいかと思います。
ドバイは結局
2016年夏季五輪候補地には申請しませんでした
が、隣国
ドーハの五輪
がもしも実現すれば、
その経済効果はドバイに大きく波及するものと予測されていますので、是非ドーハ五輪を実現して欲しいです。
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Posted by causeway_bay at 11:44│
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