サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)などペルシャ湾岸産油国が相次ぎ、
海外で農業プロジェクトを拡大している。国内の人口増加と世界的な食糧価格の上昇に対応、
原油高を追い風に食糧調達を確保する狙いだ。
<・・・中略・・・>
UAEのアブダビ首長国政府は7月、食糧安全保障の一環として同じアラブ圏のスーダンで少なくとも
約2万8000ヘクタールの農地を確保し、トウモロコシ、ジャガイモなどを生産する計画を明らかにした。
<・・・中略・・・>
サウジ政府は民間企業と協力し、スーダン、エジプトなどで小麦や大豆などの生産拡大に関わると表明。
サウジは大規模なスプリンクラーによる水供給システムなど、砂漠緑化のノウハウを蓄積しており、
同国のアブドラ国王は「この経験を世界に提供、人道的な立場から食糧増産に役立ちたい」とも指摘する。
--- 以上日経新聞より引用 ---
スーダンの石油や希少金属に加え、農業分野への投資も加速しています。
スーダンのハルツーム首都圏は、
タイプの異なる2つのナイル川(青ナイルと白ナイル)が合流する地点にあり、
この水が生み出す灌漑農業は非常にポテンシャルが高いといいます。
すでに、中国・インドなどアジアの資源消費大国が、この地の石油・希少金属・食糧を確保するべく多額の
投資が始まっていますが、石油・希少金属に比べこの国の農業分野はまだまだ投資が始まったばかりです。
今年4月にスーダンのハルツームに行ったとき、
現地の複合企業体
DAL Group(ダル・グループ)(未上場)を訪れ、
役員の方とお会いして色々とお話をうかがってきました。
←こちら2人ともスーダン人なのですが、
ビジネスの商談で世界あちこち飛び回っているそうです。
DAL Groupはいわゆるスーダンの総合商社で、ベンツ、キャタピラー、三菱自動車、
コカコーラ、ロールスロイスなどの総代理店を勤めるほか、
不動産、建設、医療、農業、食品、
教育、資源など色々な分野で活躍している大企業です。
そして、DAL Groupの関連会社
DAL Agriculture(ダル・アグリカルチュア)が
スーダンの農業分野におけるビジネスを展開しているのですが、
「小麦・大豆・胡麻などのスーダンの農業生産に、中国・インド・アラブ圏の国々が
多額の投資を始めていて、本格的な農地開発やダム建設は始まったばかり。
これから2〜3年でスーダンはすごいことになるぞ。」
とおっしゃっていました。
←この写真のように、ろくに道も舗装されていない、
首都ハルツームですから、
「たった2〜3年で?!」なんて、
最初この話がまったく信じられなかったのですが、
ALMOGRAN(アルモグラン)という、
スリーシティ・ナイルウォーターフロント(ハルツーム、オムドゥルマン、ノースハルツーム)の
都市開発プロジェクトのプレゼンを見せられたときは、
「これまじでスーダンすごいことになるかも・・・」と、感じさせられました。
スーダンは色々と国内の問題を多く抱えていますが、
石油・希少金属・食糧が大量に採れるなど
魅力的な一面もあり、いま中国・インド・アラブ圏の国々が多く進出しています。
ドバイ〜ハルツームのエミレーツ航空の便は、半分以上が中国人だったのにはびっくりしました。
首都ハルツームの市内には、
↑こちらのような中国語の看板や、
↑ペトロチャイナ(CNPC)の
ガソリンスタンドなどはあちこちで見かけることができました。
スーダンには
ハルツーム証券取引所(Khartoum Stock Exchange)という市場がありますが、
今のところあまり機能していません。DAL Groupの方に言わせると、
「スーダンは株はまだ早すぎる。いま投資するなら農地か不動産がいい。」
と言われ、スーダンの農地への投資を自分なりに情報集めて研究している最中です(笑)
ちなみに、私のドバイの知人がスーダンの農地(ジャガイモ畑)を1年ほど前にタダ同然の価格で買ったそうですが、
果たしていまそれがどんだけの価値になっているのか、興味深々なところです。
▼WorldInvestors.TVダイジェスト(ドバイ・中東・アフリカ)
「衝撃映像!スーダン(SUDAN) 〜知られざるスーダンの未来〜ALMOGRAN都市開発プロジェクト〜」
Posted by causeway_bay at 12:54│
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