香港資産運用奮闘記 [ドバイ株・香港・海外投資・オフショアなどのネタ満載!]
アクセスカウンター
香港資産運用奮闘記
>
GCC(ペルシャ湾岸)・MENA
> 年末のドバイ・アブダビ視察ツアー 3日目「首都アブダビを知る」(12/29)
2009年01月13日
年末のドバイ・アブダビ視察ツアー 3日目「首都アブダビを知る」(12/29)
年末、金融危機後のドバイとアブダビ視察へ行ったお話の続きです。
今回は
3日目「首都アブダビを知る」(12/29)
そんなコンセプトで回った1日をご報告します。
UAE(アラブ首長国連邦)の首都アブダビは、
ドバイから車を飛ばして2〜2.5時間程
。
ドバイからシェイクザイードロードを西へ真っ直ぐひた走ると緑の街アブダビが見えてきます。
アブダビとドバイ、2つの街の大きな違いを簡潔に述べますと、
ドバイはビルを先に建てる。 アブダビは緑を先に植える。
ドバイは石油がほとんど無い。 アブダビは石油が豊富にある。
ドバイは計画がハイスピード。 アブダビは計画がスローペース。
ドバイは面積が小さい。 アブダビは面積が大きい。
ドバイはガッツリ商業都市。 アブダビはシッカリ首都機能。
ドバイはインターナショナル。 アブダビはアラブチック。
ドバイは忙しい雰囲気。 アブダビはのんびりした雰囲気。
・・・と、ざっくりと思いつきですがこんな感じでしょうか。
ドバイは刺激的で楽しい反面、アブダビと比べスピード感があって忙しいので、生活するとなると、
アブダビのほうが緑も多く、のんびりと生活をしやすい。という言葉をよく聞きます。
↓左の写真の波を象ったビルがアブダビ投資庁(ADIA)
アブダビ政府系ファンドに潜入
UAEの首都アブダビは、潤沢な累積オイルマネーを元手に将来を見据えた多額の運用を行っています。
よくメディアで登場してくる
「アブダビ投資庁」
とは、
ADIA(Abu Dhabi Investment Authority)
というSWF(政府系ファンド)を指すことが一般的ですが、関連SWFがほかにもいくつか存在します。
ADIAはアブダビ首長国にて1976年に設立
され、目的は
石油枯渇後のアブダビ市民を養うため、
年金基金として運用が開始
されました。その翌年1977年に、ADIAの資金を効率よく分散させるために、
ADIC(Abu Dhabi Investment Company)
が運用開始されました。
12月28日はイスラム歴の上でのお正月
になり、オフィスはすべてお休みになりましたので、
私は12月29日にアブダビ市内にあるADICにアポイントをとり訪問してきました。
基本的にオイルマネーを資金源として長期で運用をしていくアブダビの政府系ファンドには、
ざっくりと以下のような投資スタンスに分けてタイミングよく投資先を選別します。
1)原油価格、1バレル40〜70ドル水準時の投資スタンス
2)原油価格、1バレル70ドル〜100ドル水準時の投資スタンス
3)原油価格、1バレル100ドル以上水準時の投資スタンス
以上1〜3はアブダビだけではなく、
サウジアラビアをはじめ、ドバイ・クウェート・カタールなど、
湾岸産油国の政府系ファンドすべてにほぼ言える
のではないかとのことでした。
いわゆる湾岸産油国の政府系ファンドは、
原油価格によって大きく投資方針の舵取りを変える
のですが、
今後の原油価格のトレンドがどう変わるかを見極めて、動いていくのでしょう。
また、そのトレンドによってオイルマネーの行き先が変わってくるのです。
それぞれのステージでどのようなものに投資していくのかは、書き始めると長くなってしまいますので
ここでは割愛させていただきますが、
基本的には日欧米など先進国への投資は控えていく
とのことで、
「新興国へ投資するか、あるいは投資しないか」
のスタンスが強いという印象を受けました。
このときのインタビュー内容は、詳しくは
1/23(金)にこちらでインタビュー動画を配信する予定
です。
約2時間に渡り色々なお話を伺ってきたのですが、同行された方たちもたくさんメモをとっておられました。
政府系ファンドの投資方針
だけではなく、
サウジの株式市場開放
や
GCC経済の今後の見通し
など
実に様々なお話を伺う機会をいただき、そんな内容も上記動画に収録してきました。
アブダビへの金融危機の影響は?
それはもちろんあります。計画予定だったものを取りやめたり、政府系ファンドが大きな損失を出したり。
しかし、もともと担保力の強いアブダビですから、他の国と比べるとその影響は小さいとのことです。
またアブダビの株式市場は、ドバイと比べて先進的で多業種なために、金融危機後はドバイよりも強いです。
金融と不動産以外の業種が大きく育っていないドバイは、
金融危機の影響を大きく受けましたが、アブダビには、
オイル・ガス・通信系の企業も多く上場されているため
ドバイとは動きが異なっています。
そんな話も含め、先日
アブダビの投資銀行TNI
の取締役に
じっくりとお話を伺い、動画で配信しましたね。
また、アブダビの街の様子に特に大きな変化も見られません。
大型のショッピングモール
「マリーナモール」
や街の商店街などは、ドバイほどの賑わいはありませんが
特に数ヶ月前と変わった様子も無く、人々がたくさん買い物にやってきています。
それと、少し面白い話を聞いたのですが、
金融危機下で破綻した、
アイスランドのカウプシング銀行
の頭取が、国有化前に一人でアブダビへやってきて
アブダビのロイヤルファミリーへ借入金を頼んで、膨大な額の融資を実行したとか。
これはあくまでも、
現地金融機関関係者の間での噂
ですが、一国のメガバンクがアブダビの王家に
独自ルートで支援を要請し、王家がそれに応じたという話には少しびっくりです。(あくまでも噂ですが)
UAEは7つの首長国による連邦国家で、そのリーダーはアブダビです。
他の首長国が間違った方向に行きそうになったときは、それを支援するのが長男坊アブダビの役割で、
その準備はいつでもできているのが、アブダビの強さだということを言っていました。
色々な方に話を伺った印象では、
「オイルマネーの力はまだまだこれから本領発揮。」
そんな印象を持ちました。
それと合わせてイスラム金融もこれから注目を集めるキーワードではないかと思います。
ところで、
「今の日本の企業は割安で魅力的ではないか?」
と聞いたところ、
「確かに割安で魅力的だが、世界を見渡せばもっと割安で魅力的なものはたくさんある。現時点での
投資は考えていないが、長期的に考えると日本企業への投資もそのタイミングはやってくるだろう。」
ということを言っていました。
つい数ヶ月まで、世界のあらゆる企業を活発に買収し、日本のメディアもにぎわせていた
アブダビ政府系ファンドですが、いまは大人しく虎視眈々と世界の様子を見ているようでした。
↓世界で3番目に大きなアブダビの
シェイクザイードモスク
(世界一大きなペルシャ絨毯)
関連記事:
●
ドバイ
に関連する記事は以下をご参照ください
→サイト内検索「ドバイ」
年末のドバイ・アブダビ視察ツアー 3日目「首都アブダビを知る」(12/29)
年末のドバイ・アブダビ視察ツアー 2日目「新しいドバイを知る」(12/28)
年末のドバイ・アブダビ視察ツアー 1日目「古いドバイを知る」(12/27)
年末のドバイ・アブダビ視察ツアー 到着後(12/26)
TNI(Abu Dhabi)取締役×石田和靖対談!ドバイ経済・湾岸単一通貨・UAE3市場
金融危機のドバイへの影響と湾岸単一通貨構想の見通し
エミレーツ航空のドバイ行きが取れない!
ASEAN、湾岸諸国、世界経済セミナー開催のお知らせ in 大阪11/15(土)
ドバイ・エアポートフリーゾーン庁(DAFZA:Dubai Airport Freezone Agency)
今度はSHUAA Capitalのチャーリーさんが・・・。
今日からドバイへ行ってきます
UAE投資セミナー in 大阪(5/17)/名古屋(5/18)
ドバイに到着しました
Marina Village(マリーナ・ビレッジ)@アブダビ・UAE
Emirates Palace(エミレーツ・パレス)@アブダビ・UAE
アブダビ証券取引所(ADSM)@アブダビ・UAE
レバノン料理Saj Jdodna@アブダビ・UAE
NBAD(ナショナル・バンク・オブ・アブダビ)@アブダビ・UAE
ペルシャ湾ディナークルーズ(第1回交流会)@ドバイ・UAE
DIFC(ドバイ国際金融センター)@ドバイ・UAE
SHUAA Capital PSC(シュア・キャピタル)@ドバイ・UAE
MAC Sharaf Securities LLC(マックシャラフ証券)@ドバイ・UAE
Dubai Marina(ドバイマリーナ)@ドバイ・UAE
The Palm Jumeirah(パームジュメイラ)@ドバイ・UAE(その2)
The Palm Jumeirah(パームジュメイラ)@ドバイ・UAE(その1)
Al Salam City - Umm Al Quwain(アルサラッムシティ・ウムアルカイワイン@UAE)
Culture Village(カルチャービレッジ)@ドバイ・UAE
Business Bay(ビジネスベイ)@ドバイ・UAE
ドバイ株投資完全視察ツアーから帰ってまいりました
今日からドバイへ行ってきます。
ドバイ株投資セミナー[魅惑の楽園都市ドバイへの投資手法]がDVDになりました
ドバイ&UAE不動産投資セミナーのお知らせ 2月22日 in 東京
ドバイ株投資完全視察ツアーまであと1週間となりました!
新婚旅行の神田うの、ドバイ到着をブログで報告
ドバイの大洪水(実話)
昨晩ドバイから帰って来ました
ドバイ厳戒態勢!
昨日ドバイへ着きました
今日からドバイへ行ってきます
ドバイ、6000ポイント台回復
グローバルリンクアドバイザーズ:ドバイ株セミナーありがとうございました
ジャパン・デジタル・コンテンツ信託株式会社(東証マザーズ:4815)からのお知らせ〜ドバイ株無料メールマガジン創刊〜
ドバイ株投資完全視察ツアー開催のお知らせ(2008年2月12日〜17日)
グローバルリンクアドバイザーズ ドバイ株セミナー2007年12月23日 in 東京
UAE、通貨切り上げも・湾岸協力会議で外相表明
ドバイ証券取引所がOMXを買収するのではありません
ドバイ・ポート・ワールド(Dubai Port World)が来月IPO
ドバイ株投資完全攻略セミナーにNBADファンドマネージャが参戦!
75kmの距離をつなぐアラビアン・カナル(Arabia Canal)
今日からドバイへ行ってきます
ドバイ経済特区長官緊急来日!先着100名!UAE不動産・株式セミナー
アブダビ証券取引所(ADSM)投資家登録申請書の書き方
アブダビ証券取引所(ADSM)の投資家コード
ドバイ株投資完全攻略セミナー 10月28日(日)開催 -早期割引
湾岸協力会議(GCC)の通貨統合は延期に
ドバイ取引所20%出資、ナスダックと提携
UAEが北朝鮮と外交関係を樹立
アブダビ政府系投資会社、コスモ石油の筆頭株主に
エミレーツ航空(Emirates Airline)の株を買いたいのですが・・・。
アラブ王子、ウエートレス見習いと結婚 旅先で一目惚れ
ドバイのエマールプロパティが北朝鮮に進出?!
マークモビアスさんが本格的にMENA地域に投資を開始
映画産業向け経済特区 ドバイスタジオシティ(Dubai Studio City)
UAEが地球温暖化に対処する省エネ地区「グリーンシティー」の建設を発表
ドバイマリーナ(Dubai Marina)に行ってきました
エミレーツヒルズ(Emirates Hills)に行ってきました
パームジュメイラ(The Palm Jumeirah)に行ってきました
シュアキャピタル(SHUAA Capital PSC)のTさんとお食事
ヨハネスブルク証券取引所(南アフリカ)四季報
ドバイ・名古屋・大阪から帰りました
気温45度のドバイに到着しました
いざドバイへ向けて、出発
All About 戸松さんのおすすめガイド記事に"ドバイの魅力とリスク"が掲載されました
新刊のお知らせ 〜ドバイ株投資完全マニュアル〜
ドバイ株投資完全マニュアル amazonプレゼントキャンペーン!
ドバイの不動産情報その2 〜ドバイの不動産はバブるか?!〜
ドバイの不動産情報その1 〜意外とそれほど高くない?ドバイの不動産〜
ドバイ×ベトナム投資セミナー開催! in 東京/大阪/名古屋/広島(6月)
ユニバーサル・スタジオ、ドバイにテーマパーク建設へ
驚異的な売上を記録するドバイのサマーセール
エミレーツ航空が好決算、航路を更に拡大
2016年の夏季五輪にドバイが立候補?!
中国向けを大幅に抜いている中東・アフリカ向けの建設機械輸出
"世界最先端!ドバイ株投資オンラインセミナー"がDVDになりました
ドバイ株投資オンラインセミナー、多数のご参加ありがとうございました!
アラブ連盟、イスラエルと直接交渉
アフリカの政府・金融機関、国際市場で起債続々
ドバイは砂漠の国なのに水が安くて美味しい?!
世界最先端!ドバイ株投資オンラインセミナー、4月12日(木) 開催のお知らせ
ドバイは香港同様、様々な情報がスピーディに集まる街
UAEの証券取引所比較
DIFC(ドバイ国際金融センター)オリジナルUSBメモリ
ドバイの独立系ニュータイプオンラインブローカー"MAC Sharaf Securities"
ドバイ近郊のベッドタウン、シャルジャに行きました
DIFC(ドバイ国際金融センター)に行ってきました
ドバイに到着しました
ドバイの宝くじ 〜Dubai Duty Free's Millennium Millionaire〜
ドバイにてカメルーン人の仏銀バンカーに出会う
今日から ドバイ(Dubai・UAE)へ行ってきます
砂漠のオアシスドバイからです。この街すごすぎ・・・・
エミレーツ航空のエコノミークラスは、メールの送受信ができます
ドバイ(Dubai・United Arab Emirates)のDVDが完成しました
HSBC Bank Middle East(ドバイのHSBC)でディルハム通貨を引き出す
ドバイ観光には"THE BIG BUS"での移動がおすすめ
ドバイの石油開発会社THANI INVESTMENTS(タニインベストメント)を訪問しました
2009年の開業を目指すドバイの地下鉄(Dubai Metro)
2016年の開港を目指すドバイの新空港ジェベルアリ国際空港(Jebel Ali Airport)
ドバイの高級不動産はイギリスの5分の1の価格?!
投資先としてのGCC(Gulf Cooperation Council)諸国
●
サウジアラビア
に関連する記事は以下をご参照ください
→サイト内検索「サウジアラビア」
Granada Malls(グラナダモール)@リヤド・サウジアラビア
Kingdom Tower(キングダムタワー)@リヤド・サウジアラビア
Al Faisaliah Center(フェイサリヤセンター)@リヤド・サウジアラビア
SABIC(サビック)@リヤド・サウジアラビア
リヤドからドバイへ戻る飛行機
リヤドという街 〜アラビア語で庭園を意味する街〜
サウジアラビアにきました
シュア・キャピタル(SHUAA Capital PSC)のサニーさんとサウジアラビアねた
サウジアラビア戦闘機72機購入、イラン警戒で軍拡
サウジアラビアの査証申請その4 〜商用短期訪問ビザ受け取り〜
サウジアラビアの査証申請その3 〜いよいよサウジアラビア大使館へ〜
サウジアラビアの査証申請その2 〜招聘状(InvitationLetter)〜
サウジアラビアの査証申請その1 〜商用短期訪問ビザ(VisitingVisa)〜
アラビアのバフェット"世界第5位の富豪" アルワリード王子の投資手法
サウジのアルワリード王子率いるキングダムホールディングが来月上場
サウジアラビアの証券会社ムバシェル証券(Mubasher)へ行ってきました
サウジとエジプトを結ぶ、紅海横切る世界最長の海上橋
サウジアラビアが国内6カ所1200億ドルの「メガ経済都市」建設
湾岸6カ国単一通貨2010年導入、そして2015年変動相場制へ
愛・地球博☆EXPO2005レポートその3 〜サウジアラビア館〜
●
カタール
に関連する記事は以下をご参照ください
→サイト内検索「カタール」
ドーハ(カタール)の宝くじ 〜Qatar Duty Free's Millionaire〜
ドーハ(カタール)の金融センターと建設ラッシュ
ドーハ(カタール)に行って来ました
香港資産運用奮闘記
>
GCC(ペルシャ湾岸)・MENA
> 年末のドバイ・アブダビ視察ツアー 3日目「首都アブダビを知る」(12/29)
Posted by causeway_bay at 15:40│
Comments(0)
このBlogのトップへ
│
前の記事
│
次の記事
名前:
メール:
URL:
情報を記憶:
※コメント入力時に、引用文に全角の「>」をつけると
赤の太字で強調表示
されます
コメント:
このページの上へ▲