イラク（クルディスタン地域）視察ツアーその９　クルドの選挙活動と屋台街:香港資産運用奮闘記 [ドバイ株・香港・海外投資・オフショアなどのネタ満載！]

私たちは、デパート（ZARAマーケット）で色々と物色した後に、夜10時頃ここへ出向いたのですが、
ここの通りはたくさんの人が集まっていて、とにかくものすごい活況です！

「なんでこんなにたくさん人が集まって、みんな大騒ぎしているんだ？！」
と、同行のイラク人ウィリアムさんに尋ねたところ、

「7/25に、クルドの選挙があるんだ」とのことでした。

ここ数日、クルド地区は選挙間近（7/25）だそうですので、スレイマニヤの街の中心部は選挙応援運動などで、
若者からお年寄りまで、大変賑わっています。

「なんで、選挙応援運動でこんなに盛り上がってるんだ？！」と聞くと、

「みんな、この国の成長にとっても期待しているんだよ。
だからリーダー選びはとても重要で、選挙は町全体のお祭りみたいなものなんだ」
とウィリアムさんは言っていました。

夜10時のそんな活況の中、私たちは「Mino Fast Food」という小さなお店の外のテーブル席に座り、
ピッツァ、ハンバーガー、タンドリーチキン、ポテト、野菜サラダなどと、冷たいビール（ハイネケン）を注文し、
この街のエネルギーに浸りながら、美味しいビールと食事を楽しんでいました。

イラクはイスラム教（シーア派）の国ですが、どこに行っても割とオープンな雰囲気で、
お酒を飲める店もたくさんありますし、外でもお酒が飲めますし、またクルドのコヤという都市では、
市民がギャンブル好きで、堂々と賭け事をやっているという話も聞きました。
（そのコヤという都市については、実際に行って見ましたのでまた後ほど書きます）

ビールを飲みながら車が大渋滞している賑やかな大通りを眺めていると、若者が車から半身を乗り出して、
大声で候補者の応援をしていたり、また車のボディには候補者のポスターや旗をくっつけていたり、

そして、小学生くらいの子供たちまでが、自転車の後ろに候補者の旗をつけて「チャリンコ暴走族」
のような感じで、街の中を走り回っていました（笑）

イラクを牽引する強力な２トップ、「クルド人のタラバニ大統領」と「シーア派のマリキ首相」

この２人の強力なリーダーシップと、各民族から1名づつ選出される大統領評議会。そんなイラクの新体制により、
イラク国内の一番の問題であった、石油や宗教を背景とした民族間対立がいま無くなろうとしています。

そのような未来のイラクに向けて、いま国民はとても前向きなスピリットを持っています。
だから地域のリーダー選びはとても重要で、この地域の新しいリーダーによって、もっともっと
大きく成長していく、「新たなるイラク」が待っているのかもしれません。

ここに来てつくづく思いますが、イラクのクルディスタンは、山に囲まれ景色がきれい、ゴミがなく町がきれい、
人は優しい、治安はよい、女性も夜中一人で出歩いてるし、レストランもおしゃれで本当にびっくり。
たくさんあるショッピングモールも屋台街も、家族連れで深夜まで賑わっています。

同行のイラク人ウィリアムさんは、ウイスキーを飲みながらこんな話をしていました。

「バグダッド周辺は人口も多く、さらに所得もここよりも低い。

だから、前よりも治安がよくなっているとは言え、まだ完璧ではないし、爆弾テロも起こるし、
バグダッドへ通じる主要な幹線道路は「チェックポイント（検問）」がやたらと多い。

しかし、ここクルドはイラク戦争の爪あとはまったく無く、国民がとても平和に暮らしている。
一部、フセイン時代に壊された家もあるけど、だからと言ってシーア派を恨んだりはしない。

そのクルド出身の平和主義・協調主義の大統領が、この国のトップに就いて、イラク全土が変わった。
だからいまイラクは、国民全員が平和を目指しているんだよ。だからバグダッドもすぐによくなるよ。」

この日は、英語の上手なイラク人ウィリアムさんの話を聞きながら、深夜未明までここでお酒を飲み、
「バグダッドが完全に国際都市となったときのイラクの未来像」を、僕なりに想像していました。

そんなわけで、酔っ払って色々なことを語って、長～い１日がようやく終わります。

明日は、取引所に上場するワルカ銀行の支店長、同じく上場企業のAlhilal Industrial Company(HIC)の社長、
そして新興航空会社のアズマール航空の会長、最大の複合商業施設シティセンターのプロジェクトマネージャなど、
色々な方に会いに行きます。また朝から晩までフルアポイントの1日です。

つづく　⇒　イラク（クルディスタン地域）視察ツアーその10　スレイマニヤ市内の朝の渋滞

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