ここ最近、海外金融機関の口座開設が巷では大流行ですね。
その手の書籍もたくさん出版されています。
中でも
HSBC香港(香港上海銀行)は、
世界で第2位の金融グループ
「HSBC HOLDINGS(HK0005匯豊控股)」の中核銀行で、
日本の銀行が色々と問題視される中、世界的に信用度が高いです。
株価は136HKD(2004.11.14終値)、香港の株価指数の大きな比重を占めてます。
香港では、この
HSBCと、
スタンダードチャータード銀行、
中国銀行(香港)の3行が
発券業務を分担しており、
香港では3種類の紙幣が流通しています。(日本で言うところの日銀みたいなものです)。
この発券業務から吐き出す利益は莫大で、
「HSBCが香港経済を牛耳っている」と言っても過言ではありません。
HSBC香港は、英国で第1位、純資産額では世界一です。
格付では東京三菱銀行(BBB)よりも遥かに上にランクされています(AA-)。
HSBC香港で最もポピュラーな総合口座に、
Power Vantageという商品があります。
10,000香港ドル(約14万円相当)で開設できるこの口座を持てば、
香港ドル、米国ドル、ユーロ、シンガポールドル、タイバーツなど
10種類以上の外貨が
1つのマルチカレンシー口座で管理でき、両替や振り替えもインターネットで簡単にできます。
しかも例えばインターネットで、
「
1米ドルが105円以下になったときのみ、毎月末に20,000日本円分を米ドルに振り返る」といったような
オートスイッチングの設定ができますので、いちいち為替の交換レートを気にして外貨を買う必要もありません。
預金の金利は複利の毎月計算で、同じ0.1%だとしても日本の銀行とは増え方が違います。
尚かつ
金利には源泉分離課税されません。(年間20万円を超えたら日本で各自確定申告する必要があります)
またPower Vantageでは、株、ファンド(投資信託)、国債、金、などが取引でき、銀行と証券会社、
保険会社の垣根を取り払った、
金融ワンストップサービスを提供しています。
お金を出し入れするだけの銀行ではなく、香港株や、香港市場に上場しているH株やレッドチップなどの中国株は
リアルタイムでトレードできます。
直接現地で取引しますので、日本の証券会社に払う手数料は不要です。
(日本の証券会社を通じて中国株を買うと日本の手数料、香港の手数料、為替の手数料と3段階で手数料を徴収されます。)
タックスヘイブンなので、
運用益、配当には源泉分離課税はされません。
(これもまた年間20万円を超えたら日本で各自確定申告する必要があります)
また、多くのオフショアファンド(外国籍の投資信託)も小額から購入でき、
そのほとんどは、日本のファンドとは桁違いのパフォーマンスを記録しています。
キャッシュカード(世界中でお金が現地通貨で引き出せます)と小切手(香港ドル)もついてきます。
ここまで色々とメリットを書きましたが、メリットばかりではありません。デメリットもあります。
まず、
9.11同時多発テロ以降、外国人に対しての口座開設がとても厳しくなっています。
日本人がこの銀行に口座を開くためには、まず香港に行く必要があり、紹介者又は紹介状が必要で、
銀行担当者との個別ヒアリングが必要です。
そして、口座開設後は一定額以上の残高を保持しておかないと
口座維持手数料が発生します。
それと、窓口業務、テレフォンバンキング、インターネットバンキングと、
全てのインターフェイスが英語です。
(が、これを機会に僕は英語の必要性をひしひしと感じ、少しづつ英語を勉強しています。)
しかーし、一度観光がてら香港へ行き、140万円程度の余剰金があり、英語を話すモチベーションがあれば、
以上のデメリットは解決されるでしょう。
わざわざ、香港まで行くのはどうかと思うかもしれませんが、
格安チケットで往復3万円代、
空路で4時間と距離的にも近く、
しかも香港は100年以上英国統治下にあった地域で、
金融・情報インフラに関しては世界でもトップクラスです。
そして、西洋と東洋と新旧入り混じった、大変エキゾチックでエキサイティングな街です。
是非一度は遊びに行ってみてください。楽園バリ島に次いで、ワタクシオススメの都市です。
【通常、HSBC口座開設時に必要なもの】
・紹介者の同行又は紹介状(サイン付き)
・口座開設者本人のパスポート
・日本の住所を英語で表記されたもの(国際運転免許証や銀行の英文残高証明など)
・銀行の紹介状(Bank Reference) など