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2004年11月18日

ファンド談義

今日は、Sくんのお客様で某都銀担当者からファンド購入を勧誘されている
O社長のもとに伺い、色んな談義を交わしてきた。

O社長の奥様がこれまた明るく積極的な投資家で、(^□^;
アメリカ、ニュージーランドにそれぞれ銀行口座を保有しており、
為替取引でお小遣いを稼いでいるようだ。

そんなO社長の奥様が、今回某都銀から、恐らく東ヨーロッパ系の
オープンファンドの購入を勧誘されており、「このファンドはどうか?」
とSくんに相談したところ、Sくんが「もっと詳しい人がいますよ」と
ワタクシのことを紹介してくれて、今回Sくんと一緒にO社長のもとへ
同行することになったのであった。

初めてお会いするO社長とその奥様、そしてその飼い犬は、
大変明るく面白いイイ人だった(飼い犬もイイ犬だった)・・・

ファンドの仕組み1

そんなO社長、奥様、Sくんと、
日本経済のマクロ的談義から、年金、株、為替、不動産、税金の話などで
盛り上がり、ファンドの本質・仕組み的なものから、
インドやタイ、東ヨーロッパにフォーカスされたファンドの組込み銘柄まで、
いやぁ〜、それはそれは本当に有意義なお話をさせていただきました!
(人に話をしていると、自分自身も勉強になるんですよね〜〜〜)

今日は「投資信託(ファンド)」というものを人に説明するにあたって、
自分の中での再認識の意味も込めて、用語の意味を載せてみました。
(※以下の文章は、「モーニングスター投資講座」より引用)

*********************************************************************

1.投資信託(ファンド)とは

投資信託とは、簡単に言えば、たくさんの人々から集めたお金を一つにまとめ
て、それを株式や債券などに投資し、収益をあげていくことを目的とした仕組
みです。

株式や債券は値上がりを期待できますが、一方で値下がりのリスクもあります。
そこで投資信託では、多くの投資家の資金をまとめて大きなファンドを作り、
そのファンドで数多くの株式や債券などに投資します。
こうすることで、投資のリスクを少なくすることができます。

どのような株式や債券に投資したら期待する収益をあげることができるか、
投資信託では投資対象の選択をプロのファンドマネジャー(投資運用の専門
家)が行います。

上の図のように、投資信託は、少額のお金でも大資産の投資と同様、たくさ
んの投資対象に分散投資
ができ、投資の専門家のサービスを受けられる仕
組みなのです。

「投資信託はあらゆる投資家のニーズに応えられる商品である」と欧米ではい
われています。日本でも、現在、5,000本以上のさまざまな投資目的をもった
ファンドが提供されています。

値上り益を追求する株式ファンド、
ほどほどの値上り益と利回りを同時に求めるバランスファンド、
安定した利回りを重視する公社債型のファンドなどがあり、
また、積極的な投資家向きには、海外の新興国に投資するファンドや、
オプションや先物などデリバティブに投資するファンドもあります。



2.投資信託と銀行預金の違い

投資信託とは何かを知るために、銀行預金と比べてみることにしましょう。

ファンドの仕組み2

銀行は預金者の資金を預金という形で集めて、
これを資金を必要としている企業に貸し出します。

一方、投信会社は投資家から投資信託という形で資金を集めて、
これを企業が発行する株式や債券に投資することによって資金を供給します。

銀行も投信会社も、ともに貯蓄者の資金を調達者に結びつける仲介者の役割を
果たす点では共通しています。

しかし、銀行預金の場合は、企業への貸し出しによって得た利子は銀行の収入
となり、預金者はその中から一定の利息を受取るだけなのです。

一方、投資信託では、投信会社はそのファンドの投資運用を委託され、運用の
手数料を受取るだけで、投資による収益はすべて投資家のものとなります。

したがって、投資信託では投資のリスクは直接、投資家が負担することになり
ます。投資によって大きな利益を得ることもできますが、逆に、投資による損
失も投資家の負担となり、場合によっては当初投資した元本の回収ができなく
なるリスクもあります。

これに対し銀行預金では、企業への貸付のリスク(不良債権となって貸付金が
回収不能になるなど)は銀行が負います。預金者は元本と一定の利息の支払い
を銀行から保証されています。しかし、それ以上の収益は銀行のものとなり、
預金者はもらうことはできません。

*********************************************************************

・・・どうですか?ファンドの仕組み分かりましたか?
「そんなこと分かってらい!」ってお思いになるかもしれませんが、
このファンドの仕組みも分からずに、ただ「儲かりますよ!」の一言で、
証券営業マンから購入を勧められ、結果損して「だまされた!」と
自分自身の勉強不足と投資判断のミスを他人のせいにする投資家も
実際のところは少なくありません。(ね?Dくん?・笑)

今日お話させていただいたO社長夫妻は、とても勉強家です。
今後もいいお付き合いをさせていただけたらなーと思いました。

・・・というわけで、明日からまた香港に行ってきま〜す☆

「理解不可能なものには手を出さない」
「投資は自己責任で」

投資の入門にお薦めのサイト
「モーニングスター投資講座」

こちらもどうぞ!(株式投資ランキング)

インデックス・ファンドの時代―アメリカにおける資産運用の新潮流
↑元大手証券マンDくんもお薦めの1冊!




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    この記事へのコメント
  1. いやはや、、、勉強になります(笑

    と言ってはみたものの、この程度は「常識!」と言えるようになりたいものです。
    日本人はどうも「銀行依存型」が多すぎのようです。

    *************
    確かに、投信には「初心者がプロに運用を任せる」という側面等から、
    有用なのでしょう。

    小額の元手で、大局的な投資(産業分野別や、地域別等)が出来る点では非常に面白いですよね!
    (小口の元手じゃ「インドが面白い!」とか「たぶん将来はバイオの時代だ!」っていう人の、投資意欲を満たせませんからね)

    ただ、どーーも僕はやっぱり『?』が抜けきらないんですよねー。

    その大きな理由のひとつは「委託手数料」です。
    ↑の丁寧な説明にもありましたが、投信は「ファンドマネージャー」に「さぁ、君の好きなものに投資してみなさい!お金は出してあげるから☆」って言っているようなもので。。。

    何を隠そう、彼らファンドマネージャーのお給料は、僕らの小口現金の中から捻出されているわけです、委託手数料という形をとって!

    結果的に、年率数十%や数百%アップするファンドもありますが、基本的には「年率数%」くらいが妥当でしょう。
    となると、そのうち2〜3%を委託手数料でもっていかれるのって、物すごくイタイ!><

    しかも、超長期運用だとか、複利運用なんていったら、、、数字の苦手な僕でも「年数%の手数料」が、大きな差になることが分かります。物凄い差ですよ、これ!
    ************
    例えるならば、学生の貧乏旅行なんてどうでしょうか?

    お金がなくて少しでも節約した旅をしたい人が、JTBやらHISに旅行を手配するでしょうか?答えは当然、否です。

    自分で安宿を探し、旅券を手配するのが楽しみの一つなのに、それを外注して、かつお金も持っていかれるなんて、耐えられませんよ、貧乏学生は。
    (ちょっと例えが強引でした 笑)

    ただ、パッケージ旅行を好む、お爺ちゃん&お婆ちゃんがいることも、また事実(どっちやねん!)
    *******************
    >証券営業マンから購入を勧められ、結果損して「だまされた!」と
    >自分自身の勉強不足と投資判断のミスを他人のせいにする投資家も
    >実際のところは少なくありません。(ね?Dくん?・笑)

    僕はまだ、ド新人だったんで、さほどノルマもきつくなく、お客様をおとしいれてまで、営業することは皆無でしたよ。ただ、、、先輩諸氏はそんなんばっかなんで、皆様、ご用心(笑
    Posted by D at 2004年11月18日 23:49
  2. おーす。お疲れさま〜。(^ー^)

    確かに株や債券の直接投資と比べて、
    投資信託は、手数料が高いなーっていつも思うけど、
    割高な手数料の対価としていくつかのメリットがあるよね。

    【分散投資の効果】
    投資信託すべてについて最も基本的なメリットは「分散投資」の効果。
    単元株の場合、リスクを軽減させるために複数の銘柄に投資したい
    と思っても、ある程度まとまった資金が無いと分散投資は難しいよね。
    でも、投資信託なら小額から分散投資ができる。

    【開放されていない市場への投資】
    世界の株式市場や債券市場は、機関投資家には開放してるけど、
    一般の外国人個人投資家には開放していないとこがたくさんあるよね。
    または、情報があまりにも少なすぎて買えないマーケットとか。

    インドや東欧・ロシア、南アフリカなどの株を購入しようと思っても、
    日本人はどこでどうやって買えばいいのか、果たして買えるのかどうか?
    そんな具合に、基本的に単元株で直接購入するのが難しいようなものは、
    投資信託で買うメリットがあると思う。



    僕の個人的な考え方としては・・・
    『直接買えないものを投資信託で買う』って感じかな。
    投信は手数料高しだから、直接単元株を買えるものであれば、
    とことん調べて単元株を買います。

    例えば、日本、アメリカ、中国などの株式に投資しているファンドは
    買わないでしょう。直接株を買っちゃいますね〜。

    シンガポール、韓国、台湾、マレーシアなどはアイザワで株買えるけど、
    アイザワは手数料高いから、これはファンドを買っちゃうかも(^_^;

    不動産なんかは、もちろん買える資金力が無いので(涙)
    これもファンド(REIT)だな〜(笑

    あと外国籍投信はキャピタルゲインに対して合法的に非課税ってのも
    見逃せないポイントだな。(これはでかいぞ!)

    ・・・とこんな感じで、投資対象と自分の余剰資金や税効果等によって
    株とファンドと使い分ける必要があるんじゃないかな。
    特に、世界をまたにかけるアジア投資戦略室長としては(笑

    なので、モノによっては割高な手数料を払う価値もあると思う。
    要は『たまごは一つのかごに盛るな』ってことだな!!(^◇^;
    基本は、「時間」と「銘柄」の分散!!

    以上、大人の意見でしたぁ〜〜☆
    学生の貧乏旅行の例はちと極端すぎるぞ(笑)

    あ、インデックスファンドの時代、今度貸してくれ〜〜。

    Posted by kz@銅鑼湾 at 2004年11月19日 00:50
  3. 一緒にO社長のところに行っていただいたSです。
    先日はありがとうございました。

    社長夫妻にとっても、僕にとっても大変有意義な講義、時間を
    ありがとうございました。

    奥さんがぜひ一緒に香港に、と行ってくれたのでぜひ一緒に
    行きましょう。
    Posted by S at 2004年11月22日 15:29
  4. ただいまー。さきほど香港から帰りました!

    いやいや、こちらこそありがとうでした〜〜☆(^ー^)ノ
    僕自身も、あーいう場は大変勉強になるし楽しいし、
    また機会があったら是非是非お声をかけておくんなましーー!

    O社長んとこ、R工業にとっても似てるから、
    なんか親近感あるんだよねぇ〜〜(笑)また誘ってね〜〜。

    Posted by kz@銅鑼湾 at 2004年11月22日 20:56

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